インターナショナルボウル2017 日本選抜チーム 現地レポート 第3日
3日目(1月13日):2つの約束。Hard work and take care of your bisiness!
3日目は6時半から朝食、7時半から全体ミーティングが始まりました。ミーティングの始めにデニス・トーマスヘッドコーチから3日目のスケジュールと練習の取り組み方についての説明がありました。「みんなの疲労が溜まってきていること、そして今日は午後から強い雨が予想されることなどを踏まえ、前半練習、後半練習の2部に分けずに1回の練習で今日の練習をやろう。だからこそ練習をする上で2つの約束を守りなさい。1つは天候に左右されずに最後までやりきること。もう1つは自分の役割をきっちりと行うこと。この2つの約束をみんなが守り練習をやりきろう。」と伝えられました。ヘッドコーチの熱い思いが選手達に行動としてすぐに現れました。その後のオフェンス、ディフェンスに別れてのミーティングでは新しいプレーのインストールや前日の練習でのレビューなどを行い、選手たちも自分たちから身振り、手振りを使って質問が出来るまでに成長しました。これは選手たちの心の中にコーチとの信頼関係が出来始めいる瞬間でした。雨が強くなってくる前に急いで練習場所に移動し、すぐに練習が始まりました。ヘッドコーチが言っていた2つの約束を守り、選手たちはしっかり自分たちの役割を理解し、練習の最初から最後まで、全米に高校選抜チームに勝つという強い気持ちを持ってやりきることができました。
この3日間の練習で選手たちが高い意識を持って練習ができているのは、全米の高校選抜チームに勝つという高い目標がその一つの理由ですが、それ以上にアメリカ人のコーチ・スタッフ陣が選手たちに対し、非常に親切であり、パワフルであること、そしてさらに、彼らが練習の進め方や状況に応じた練習方法を熟知していることが大きく影響していると感じました。
アメリカ人コーチたちの熱い気持ちが日に日に選手に伝わっていく光景が誇らしくもあり、羨ましくもありました。彼らコーチは、日本の高校フットボール界と同じように、普段は教師や学校の事務局員として働きながらフットボールに携わっています。
私がアシスタントコーチとして彼らと共に数日間を過ごして感じたことは、日本とアメリカの文化の違いはありますが、フットボールに対する情熱や誇りといったものが非常に高く、勝つことに対して全力で取り組む姿勢の強さを感じました。特に選手へのアプローチの仕方は学ぶべきポイントがたくさんあります。
インターナショナルボウルという大きな大会に参加させてもらえることは選手だけでなく、私たち日本の指導者にとっても非常に大きな刺激を頂いています。この様な機会を与えてくださった日本アメリカンフットボール協会の皆様に心から感謝するとともに、残りの日数も選手同様に強い気持ちを持ち、日本に帰ってからここで学んだことが活かせるように頑張ります!
【 小川道洋 (箕面自由学園高等学校) 】