1970年から並列5リーグ制を取ってきた関東大学連盟が、11年目にして以前の直列(1~3部制)でリーグ戦を開催することとなった。社会人は72、73年の日本リーグ東西王座決定戦から社会人日本一を決める大きな大会は開催されていなかったが、第1回東西社会人王座決定戦を開催し、シルバースターが松下電工を破り社会人チャンピオンとなった。この年以降、社会人の王者を決める試合が継続され、社会人フットボールの活動が本格的になった。
1981.01.01
お知らせ
関東大学リーグ、並列リーグから3部制に。東西社会人王座決定戦開催
日 付 | 主な出来事 | |
社 会 | 2月8日 | 第1回東京国際マラソン開催 |
3月20日 | 神戸ポートアイランド博覧会開幕 | |
4月12日 | コロンビア号が初のスペースシャトルミッションで打ち上げ | |
9月2日 | 日本体育協会、冠大会を事実上承認 | |
フットボール | 9月 | 関西学生連盟、主会場で計時盤使用 |
秋 | 広島と四国学生リーグが中四国学生リーグとしてリーグ戦試行(翌年正式発足) | |
秋 | 九州学生リーグ、1・2部制に | |
秋 | 関東大学リーグ、並列制から3部制に | |
12月19日 | グアム大-日体大(駒沢第二) | |
12月20日 | 第1回東西社会人王座決定戦、シルバースター-松下電工(横浜スタジアム) |
1970年から並列5リーグ制を取ってきた関東大学連盟が、11年目にして以前の直列(1~3部制)でリーグ戦を開催することとなった。社会人は72、73年の日本リーグ東西王座決定戦から社会人日本一を決める大きな大会は開催されていなかったが、第1回東西社会人王座決定戦を開催し、シルバースターが松下電工を破り社会人チャンピオンとなった。この年以降、社会人の王者を決める試合が継続され、社会人フットボールの活動が本格的になった。
[1]主な出来事
●関東学生リーグが11年間にわたる並列リーグ制から、直列の3部制に変更した。この目的は次の通りだった。
(1)リーグ内の力の均衡を計り普及と発展を期す
(2)並列リーグによる過密スケジールを解消、選手の健康管理を充実
(3)関東大学選手権の充実
(4)グラウンド、審判の確保
米国NCAAのカレッジフットボールのカンファレンス方式に習ったこれまでの並列リーグ制は、加盟する全チームに大学日本一となる道が開かれていた。その半面、リーグ内の対戦チームの実力差や安全性、観客へのアピール、試合会場の効果的な活用、報道での扱いなど多くの課題があった。このような背景があり、野球やラグビー以外の多くの大学スポーツで採用されている従来の1・2部制に戻す要望が強かった。
リーグ編成は前年度の成績を考慮し、1部12校(各6校のA、Bの2ブロック)、2部28校(各7校のA~Dの4ブロック)、3部12校(各6校のA、Bの2ブロック)、医科歯科リーグ12校(各6校のA、Bの2ブロック)、それに準加盟2校の合計66校の編成とした。
1部は前年度の成績から、次のチームとなった(A、Bは1部12校を同等の2つのブロックに分けたその所属ブロック)。
・東京七大学リーグから:日大、法大、立大(以上A)、明大、早大、慶大(以上B)
・関東八大学リーグから:東海大(A)、日体大、中大(以上B)
・さつきリーグから:桜美林大(A)
・首都八大学リーグから:駒澤大(B)
・ローズリーグから:東経大(A)
[2]競技施設・装具・公式規則
◆公式規則変更
【この年の日本の主な規則変更】
●ホームチーム(あるいは前年度上位チーム)はカラージャージを、ビジターチーム(または前年度下位チーム)は白を基調としたジャージを着用することになった。
●タイムアウト時に、プレーヤーは人数に制約なくチームエリアの前でコーチと協議できるようになった。
●バックワードパスのレシーバーに対しての腰より下のブロックが禁止となった。
●ホールディングの罰則が15ヤードから10ヤードになった。
[3]春季試合
◆春季試合(学生)
●甲子園ボウル3連覇で、そのショットガン攻撃が一般にも知られていた日大は、QB鈴木隆之、WR大用和宏、T安村幸雄、C羽村尚男ら大量17人を卒業で失い、春季は低調な出足だった。日大-関学定期戦は、対ショットガン守備の向上と雨中戦での対戦ということもあり、7-7の引き分け、3週間後の法大には25年ぶりの完封負けという0-6の敗戦を喫した。日大は、加盟2年目にして東日本実業団春季大会優勝を遂げた日産と「第6回パールボウル」で対戦したが、これも31-18の辛勝。一年生QB松岡秀樹をスターターに抜擢し、RB島功一(日大OB)の3TDで追いすがる日産を振り切ったが、日大にとっては苦しい春のスタートだった。
◆春のボウルゲーム
●第27回西日本大会
「第27回西日本大会」の関西学生リーグのブロックの最終戦(準決勝)は、関学大と大体大の対戦となり、関学大が22-21で辛勝。続く決勝では、社会人ブロックからのシルバータイガースを破って決勝に進出した大市大と対戦し、関学大が21-6で勝利した。大体大、前年に続いて決勝に進出した前年度近畿学生リーグ所属の大市大の健闘が光った。
●第27回西宮ボウル
「第27回西宮ボウル」は日大、日体大、シルバースター、日産のメンバーで固めた全関東勢が先制。「西日本大会」決勝進出の大市大(近畿学生リーグ)からも5人を入れた全関西だったが、前半は関東に零封された。後半はRB松田明彦(京大三年)の49ヤード独走TDなどで3TDを返したが及ばず、全関東が42-21で6連勝とした。
●第6回パールボウル
「第6回パールボウル」は7月6日、後楽園球場で第1試合の東日本実業団選抜がこの年活動を開始したオールオンワードを28-14で下した試合に続き、初出場の日産と5回目出場の日大の対戦で行われた。近年、日大の大差の勝利が続いたパールボウルだったが、この試合は日産が1QにRB島功一の79ヤードTDランで先制。日大は、この試合がフットボール活動3か月目、3試合目のQB松岡秀樹(一年)がHB荒居光二(HB)と主将LE渋谷光二にそれぞれTDパスを決めて逆転。3Qにも2TDを加え、追いすがる日産を抑えて31-18で勝利した。
[4]秋季試合
◆秋季試合(学生)
■関東(学生)
●1部リーグは主会場として駒沢第二球技場、駒沢補助競技場、大井陸上競技場を使用して開催。2部では初めて横浜の本牧ビーチフィールドを使用した。1~3部のリーグ編成としたため、1部リーグの試合の多くを有料会場で開催した。
1部はA、Bの2ブロックに分け、各6チームが所属。5試合のリーグ戦終了後に両ブロックの同順位チームが順位決定戦を行う方式とした。翌年度からリーグ奇数順位校をAブロック、偶数順位校をBブロックとした。
両ブロック1位校の対戦を「関東大学選手権・パルサーボウル」とし、横浜スタジアムで開催。勝者が関東大学リーグの優勝校として甲子園ボウルに出場することになった。また、各ブロック最下位2校は2部(4ブロック)上位2校と自動的に入れ替わって降格することとした。
●新編成による初の秋季リーグ戦を迎えた関東Aブロックでは、開幕2週目の日大-法大が事実上のブロック1位決定戦となった。日大が一年生QB松岡秀樹のラン、WR吉江祐治(二年)へのパスで13点を先取すると、法大は強肩QB松田泰範(三年)から快足WR岩本昌也(四年)へのパスを軸に猛追。4-2-5守備も4インターセプトを奪う健闘だったが、終了直前の逆転機を逸し、日大が20-13で勝利した。
Bブロックは、早大がQB平田能久(三年)の健闘で明大を破ったが、開幕の慶大戦での大敗が響き2位となった。結局、全勝の日体大と1敗の明大の最終戦に1位の座が懸かった。明大はQB根岸徹(三年)のオプション、RB守本匡克(三年)、RB森進(三年)のラン、WR乾祥二(二年)、WR舛本稔(三年)へのパスで3Qまで21-26とリード。日体大はDE国井稔(四年)のセーフティーで反撃のきっかけをつかみ、RB東松宏昌(三年)のリターン、QB杉村弘行(四年)からTE西田浩康(三年)へのパスなどで攻め込み、終了4分前にRB中西隆彦(三年)のダイブで29-26と逆転に成功。終了直前に2ヤードを守り切り、ブロック1位となった。
●第12回関東大学選手権
新対戦方式となった「第12回関東大学選手権・パルサーボウル」は、横浜スタジアムに25,000人の観客を集めて開催された。日体大がRB中西隆彦(三年)のカウンターで先制し、K高野利明(二年)のFGで10-0と優位に立った。しかし、日体大の3-4守備に慣れた日大はQB松岡秀樹(一年)が中短のパスで攻め込み、TE渋谷光二(四年、主将)、WR吉江祐治(二年)の活躍で28-10と逆転。後半は松岡の負傷で交代したQB横瀬輝男(二年)が巧妙なパスワークを見せて3TDを追加。日体大のQB杉村弘行(四年)のパス、TB東松宏昌(三年)の快足などでの反撃を抑え、49-23で破って5年連続21回目の関東優勝を果たした。
■関西(学生)
●関東地区に比べ競技場に恵まれていた関西地区では、関西学生リーグ戦で神戸中央球技場、西京極球技場、西宮球技場、万博陸上競技場、伊丹スポーツセンター、長居陸上競技場と各地の競技場を幅広く使用した。
関学大には関学高から有望新人が多く加わった。リーグ戦では大体大が樋口克己(四年)、QB永田広明(四年)、RB中山俊也(四年)と好選手を揃え、近大がQB名迫光信(三年)、大型ラインを擁して前評判が高かったが、その2校を押しのけて京大が復活。二年QB大社充、FB藤田俊宏(三年)、TB松田明彦(三年)がプロIから破壊力十分のトリプルオプションを展開した。
3年ぶりに優勝を懸けた関学大-京大は関学大がQB松井晃(四年)の効果的なパス、TBに抜擢された小野宏(二年)の快足、FB浜田篤則(二年)の粘りあるランで48-0と完勝。京大は15,000人が入った万博陸上競技場の雰囲気に緊張したのか、実力の片鱗も発揮できなかった。TB松田明彦(三年)は1977年の関学大RB越中啓至の1,014ヤードを大きく破るシーズン獲得1,395ヤードを記録。関西2人目の1,000ヤードラッシャーになるとともに、関東を含めた歴代最多獲得距離のランナーとなった。
●近畿学生リーグとの入れ替え戦は、関西学生リーグから関大と立命大が出場。関大は大市大に33-19で勝利して残留を決めたが、立命大は岡山大に0-6で敗れた。岡山大は初めて関西学生リーグに昇格した。
■各地区(学生)
●大学の新加盟は東日本で9校、西日本で6校となり、計151校となった。
【北海道】 北海学園大が優勝した。
【東北】 日大工学部が全勝優勝した。
【東海】 名古屋大-中京大が引き分けとなり、ともに4勝1分けで優勝。両校による近畿学生入れ替え戦代表決定戦では名古屋大が勝利し、入れ替え戦トーナメントに出場。京産大には勝利したが、大市大に敗れ、関西学生リーグとの入れ替え戦には出場できなかった。
【北陸】 5校でリーグ戦を開催し、福井大が全勝で優勝した。金沢医科大が3勝1敗と健闘し、2位に食い込んだ。福井大は近畿学生入れ替え戦代表決定戦のトーナメントに出場したが、大市大に敗れた。
【中四国】 広島学生リーグに四国のチームが加わり、6校(愛媛大、広島経済大、広島修道大、広島大、山口大、島根大)の中四国学生リーグに拡大してリーグ戦を開催。愛媛大が優勝した。
【九州】 九州大が優勝した。
◆秋季試合(社会人)
●東日本社会人リーグは横浜の本牧ビーチフィールドを主会場として開催。関西社会人リーグは西宮球技場、伊丹スポーツセンター、万博陸上競技場などで開催した。
■秋季試合 関東(社会人)
●実業団チームが台頭してきた東西社会人リーグは、実力伯仲の好試合が続いた。東日本実業団はA、Bブロックに分けてリーグ戦を展開。ブロック優勝のレナウンと日産の優勝決定戦は、延長5Qの末に14-14で引き分け。リーグ戦の得失点差でレナウンが辛うじて5連覇を達成した。関東社会人はシルバースターが5試合の失点わずか7で完全優勝。
■秋季試合 関西(社会人)
●関西社会人は1部に相当するAブロックで7チームによるリーグ戦を開催。松下電工が前年に続いて優勝した。松下電工は前年引き分けたNACLに27-6で快勝。他の7試合も前年を上回る得点差で勝利した。2位はブラックイーグルス、以下NACL、ギャレックススイーパーズ、シルバータイガース、全建開発、サイドワインダーズとなった。
[5]秋季試合(ボウルゲーム)
◆第36回甲子園ボウル
●「第36回甲子園ボウル」は12月13日、30,000人の観客の下で、第4回大会から33回連続出場の関学大が、日大と21回目の対戦を迎えた。
1Qは両軍守備戦となり無得点。2Qに日大リードで折り返する、後半は京大に圧勝して意気上がる関学大が猛反撃し、4点まで詰め寄った。しかし、日大は巧みなボールコントロールで薄氷の勝利ながら4連覇を果たした。
日大は大量17人の卒業生を送り出し、四年生部員はわずか5人。若い選手が多かったが、前半開始からC塚本雅弘(三年)らのラインに守られたQB横瀬輝男(二年)が軽快な動きからミドル、ショートパスを決め、前半を21-7のリードで折り返した。
関学大はQB松井晃(四年)の冷静な指揮で、3QにFB浜田篤則(二年)の25ヤードTDラン、松井から新人WR菅野裕士(一年)への65ヤードTDパスで追い上げた。さらにT小栗秀元(四年)のファンブルリカバーでTDを挙げ、4Q残り4分にはK鳥内秀晃(四年)の33ヤードFGで31-35と4点差に迫った。しかし、日大はWR戸田光則(二年)が1TDを追加。LE大宮幸太郎(四年)、MG加藤信二(三年)ら守備陣の健闘で42-31と勝利した。
これで日大の甲子園ボウル通算成績は14勝6敗1分。単独優勝回数は14回となり、関学大を抜いた。ミルズ杯はこの日2TDを挙げた日大の主将TE渋谷光二(四年)が受賞した。
◆第1回東西社会人王座決定戦
●「東西社会人王座決定戦」が開始されたが、レナウンが棄権し、シルバースター(阿部敏彰監督)と松下電工(三重野大輔監督)が12月20日、横浜スタジアムで決勝を行った。1Q10分、シルバースターはRB坂田長史の59ヤードランで先制したが、2Q、松下電工は2TDで逆転。シルバースターは後半、QB大高秀二からSE平野裕之への44ヤードパス、QB金井義明からWR秋山克未へ38ヤードパスの2TDで再逆転。20-13で松下電工を破り、第1回の社会人王座に就いた。
◆第35回ライスボウル
●「第35回ライスボウル」は快晴の翌1982年1月10日、国立競技場に25,000人の観客を集めて開催された。関東は篠竹幹夫監督、関西は森下征郎監督。
1Q9分、関東はE/K戸田光則(日大2年)の30ヤードFGで先制したが、両軍の守備陣が奮闘して、前半は関東が3-0で折り返した。3Q5分、関西が鳥内秀晃(関学大四年)の35ヤードFGで追い付き、さらに関東のパスを鳥内がインターセプトして関東陣5ヤードまでリターン。そしてRB浜田篤則(関学大三年)が中央を突いて9-3と勝ち越した。
しかし、この後の関西のキックオフで、自陣9ヤードでレシーブした関東DB北川徳彦(日大四年)が右に大きく回り込んでサイドライン際を疾走。身軽な足取りでゴール前2ヤードまで持ち込む89ヤードのリターンを見せた。そしてウイング体型からHB荒居光二(日大三年)が中央を突いてTDで再逆転。これで関東はリズムを取り戻し、3Q終盤に関西のパスをDB桐原聡(日体四年)がインターセプト。続く攻撃から2人の若手QB、横瀬輝男(日大二年)、松岡秀樹(日大一年)を1プレーごとに使い分け、最後は荒居がこの日2つ目のTDを挙げた。さらに、関東はK戸田光則(日大二年)の23ヤードFGで20-9とリード。必死に追い掛ける関西のパスを関東LB棚橋毅(日体大四年)がインターセプトして試合終了。関東は5年連続23回目の勝利を挙げた。
◆その他のボウルゲーム
●これまで関西の社会人と学生選抜の対戦で開催されてきた「神戸ボウル」は、第31回として翌1982年1月17日、神戸中央球技場で開催。社会人チームの充実で対戦を関東と関西の社会人選抜に変更し、層の厚い関東社会人選抜が33-7で快勝した。
[6]高校フットボールの活動
●関東で帝京、早稲田実業、都立小川が加盟し、全国で97校となった。近年加盟校が急増していたが、ややそのペースは減速した。
◆春季大会(高校)
●「春季第7回関東高校選手権大会」は東京、神奈川の各地区大会優勝、準優勝の4チームのトーナメントで開催。1回戦(準決勝)で駒場学園高(東京1位)を24-20で下した日大(神奈川2位)と、都立西高(東京2位)を30-0で下した慶応高(神奈川1位)が決勝で対戦し、14-14の同点で日大が抽選で勝利となった。
「春季第11回関西高校選手権大会」は各府県代表の9チームが参加して開催。準決勝で府立池田高(大阪2位)を35-14で下した関学高(兵庫1位)と、県立虎姫高(滋賀1位)を27-20で下した府立守口北(大阪1位、現・府立芦間)が決勝で対戦し、関学高が35-8で勝利し、堂々の8連覇を達成した。
◆秋季大会(高校)
■関東地区(高校)
●「全国大会関東地区」決勝は11月8日、横浜の本牧ビーチフィールドで開催。ともに多くの部員や充実したコーチング陣を有する東京都大会優勝の駒場学園高と神奈川県大会優勝の慶応高の対戦となった。独自のボックス体型で攻撃する駒場学園高が34-8で快勝し、2年連続3度目の関東制覇とした。
■関西地区(高校)
●「全国大会関西地区」決勝は11月23日、万博陸上競技場で関学高と関西大倉高が対戦した。関学高有利と見られていたが、大型選手を有する関西大倉高に予想以上の苦戦を強いられ、辛うじて4Qに勝ち越しTD。関学高が13-6で逃げ切り、5年連続11回目の全国大会決勝進出とした。
◆第12回全国高校選手権
「第12回全国高校選手権」決勝は12月26日、西宮球技場で開催。力の駒場学園高と技の関学高が接戦を展開した。関学高がショットガンを駆使して一時リードしたが、駒場学園高は奇策のハイク体型からパワフルなランプレーを展開して3Qに逆転し、TFPの差の16-12で勝利。吉田博正監督率いる駒場学園高が、4年ぶり2回目の優勝を遂げた。
[7]海外・国際関連の活動
◆日本チームの活動(国内開催)
●1973年5月に来日したグアム大が2度目の来日。12月19日に駒沢第二球技場で日体大と対戦し、22-19で勝利した。
◆日本チームの活動(海外開催)
●翌1982年4月にK松井恭治(法大卒)が日本人として初めて米国プロNFL(サンディエゴ・チャージャーズ)の入団テストに挑戦。惜しくもチームへの参加はならなかった。
◆外国チーム間の試合(日本国内開催)
●「第5回ミラージュボウル」は11月29日、劣勢を予想されていた空軍士官学校が、力強いウィッシュボーン攻撃でサンディエゴ州立大に大逆転勝ちし、75,000人の観客を魅了した。観客には抽選でスポンサー企業の乗用車が贈られ、話題となった。
●「第7回ジャパンボウル」は翌1982年1月17日、横浜スタジアムで28,000人の観客を集めて開催された。東軍バック・ベルー(ジョージア大)、西軍サム・キング(ネバダラスベガス大)のQB対決となり、レギュラーシーズンを思わせる白熱した戦いを展開。西軍がRBウォルター・エバクロンビーの2TDランで28-17と逆転勝ちした。開会式での米国国歌斉唱は選手のRBウォルター・アバンクロンビー(ベイラー大)で、ハーフタイムには日体大の集団行動「エッサッサ」が前年に続いて披露された。試合は前年同様、全米中継された。
東軍のヘッドコーチは1980年にジョージア大を率いて悲願の全米一となったビンス・ドーリー氏。西軍のヘッドコーチは数々の名QBを育てたBYUのラベル・エドワーズ氏。試合は二転三転の好ゲームで、最後まで観客の目をくぎ付けにした。話題の多い試合だった。
★★★★★★★★★★★
この結果、関東は西宮ボウル、甲子園ボウル、社会人選手権、高校選手権、ライスボウルと5ボウルゲームに全勝した。