アメリカンフットボールの国際化が加速し、第1回世界大学選手権が開催され、日本は参加5か国で準優勝(米国、カナダは不参加)。U19世界選手権がクウェートで開催され、日本は5位となった。ほかにも国際試合が多く開催された。日本協会は公益社団法人となった。
2014.01.01
お知らせ
関東大学リーグ、TOP8とBIG8に。第1回世界大学選手権で日本が2位
日 付 | 主な出来事 | |
社 会 | 3月7日 | あべのハルカス、オープン |
4月1日 | 消費税、5%から8%へ | |
5月31日 | 国立競技場が建て替えのため閉場 | |
8月8日 | WHO、エボラ出血熱に緊急事態を宣言 | |
フットボール | 2月3日 | 日本協会、公益社団法人化 |
4月12日 | 川崎球場メインスタンド竣工記念、日本代表-ドイツ代表、日本勝利 | |
4月26日 | 第5回世界選手権アジア地区予選、日本代表-フィリピン代表、日本勝利 | |
5月1~11日 | 第1回世界大学選手権、日本準優勝(スウェーデン) | |
7月7~16日 | 第3回U19世界選手権、日本5位(クウェート) | |
秋 | 関東大学リーグ、1部をTOP8、BIG8の縦列制に | |
12月15日 | 第28回日本社会人選手権、富士通、IBMを下し初優勝(東京ドーム) | |
翌年1月3日 | 第68回ライスボウル、富士通、関学大を下し初優勝 | |
翌年2月26日 | 関東大学連盟80年史『80年の歩み 1934~2014』発行 |
アメリカンフットボールの国際化が加速し、第1回世界大学選手権が開催され、日本は参加5か国で準優勝(米国、カナダは不参加)。U19世界選手権がクウェートで開催され、日本は5位となった。ほかにも国際試合が多く開催された。日本協会は公益社団法人となった。
[1]主な出来事
●日本協会は1月25日、味の素スタジアム内会議室で「アメリカンフットボール コーチクリニック」を開催した。
テーマは「スポーツマンシップの意味と体罰防止:米国に於けるアメリカンフットボールコーチの歴史と暴力の廃絶」で、ワシントン大コーチ留学の経験から吉田良治氏が以下について講演した。
(1)スポーツとは(スポーツの歴史と暴力廃絶)
(2)スポーツマンシップ(意味と体罰防止)
(3)リスクマネジメント(体罰、部活の暴力、セクシャルハラスメント、安全対策)
(4)コーチの在り方(コーチ哲学の意味)
●2月、日本協会がこれまでの社団法人から公益社団法人となった。公益社団法人化により、浅田豊久理事長が会長(第5代)となった。
●「第2回JAFAフットボール・アカデミー」を2月15~17日に日大、同22~24日に関大のキャンパスで開催した。シニア、カレッジ、U19の3つのカテゴリーに分けて開催。特に外国選手に負けない体格や体力の向上を目指し、「体づくり講座」に重点を置いた。水野彌一氏、山田晋三氏、板井征人氏、池上祐二氏ら12人が講師として担当した。
●3月29日、第3回「HAMMER STRENGTH CLINIC・北里研究病院 アメリカンフットボールにおける安全対策セミナー」(北里研究所病院主催)が、北里大学薬学部コンベンションホールでフットボール関係者に対して開催された。
●6月7日、アミノバイタルフィールドで立大、早大、明大の日本のフットボールのルーツ校3校による創部80年を記念した「ROOTS BOWL 2014」が開催された。1934年の日本フットボール誕生から80年を記念した3大学総当たりのフラッグフットボール戦で、終了後は交歓会が開催された。
●東西の学生連盟は、部員不足に悩む大学チームを支援した。
・関東学生連盟は6月22日、アミノバイタルフィールドで、エリアリーグと7人制リーグのチームが南北に分かれた選抜戦を開催した。6月1、8、15日に合同練習を行い、互いの交流を深めるとともに、当日はハーフタイムショーも行われて試合を盛り上げた。
・関西学生連盟では、例年開催している少人数部員チームを対象とした「パンダボウル」を開催、部員数の少ない6大学が京阪神ガーディアンズとして合同練習を行い、5月10日に王子スタジアムで大体大と試合を行った。
●7月5日に東京(日大文理学部)、同6日に大阪(関大千里山)で「JAFAフットボール・アカデミー・シニアキャンプ」を開催した。トレーニング講座、栄養講座、スペシャルチーム・オフェンス・ディフェンスのゲームレビューなどが行われた。
●関東大学連盟はリーグ戦後に関東のTOP8の2位校が関西学生リーグDiv.1の2位校を招いて対戦する「Tokyo Bowl」を新設した。開催地は関東で、開催日は甲子園ボウルの1週間前とし、甲子園ボウルの予想の参考にもなるように設定した。第1回は12月7日、アミノバイタルフィールドで法大と立命大が対戦。立命大が前半から法大を圧倒し、41-7で勝利した。このTokyo Bowlは、新型コロナの感染拡大による各種制約がかかる前の2019年まで行われた。また、2024年に関東開催の全日本大学選手権準決勝を「Tokyo Bowl」として開催した。
[2]競技施設・装具・公式規則
◆公式規則
【この年の日本の主な規則変更】
●この年から、審判員のパンツが従来の白のニッカーボッカーから黒の長ズボンとなった。
[3]春季試合
◆春のボウルゲーム
●第60回西日本選手権
「第60回西日本社会人選手権決勝・グリーンボウル」は5月26日、王子スタジアムで前年に続いてパナソニックとアサヒ飲料が対戦。2Qにアサヒ飲料が先制したが、パナソニックは前半終了間際にWR本多皓二の51ヤードのパントリターンTDで同点とすると、後半に4TDを挙げ、35-7で快勝した。
●第37回パールボウル
第37回パールボウルは6月23日、東京ドームでオービックと富士通が対戦。1Q6分、オービックはQB菅原俊からWR木下典明への81ヤードのロングパスでTDを挙げて先制。以降、互いに得点を重ね、七転の末に4Q終了のプレーでオービックが同点TDを挙げてタイブレーク方式の延長戦に。延長2回の裏にオービックの菅原がドローで8ヤードを走ってTDし、37-34で決着をつけた。
[4]秋季試合
◆秋季試合(学生)
■関東(学生)
●関東大学リーグ1部はアミノバイタルフィールドを主会場に横浜スタジアム、川崎富士見球技場で開催した。
●関東大学リーグは、前年までの1部2ブロックの並列から、前年度の成績を基に上位8校によるTOP8と下位校によるBIG8の2つの縦列リーグに再編した。TOP8には日大、法大、明大、立大、慶大、早大、中大、日体大が、BIG8には横国大、神奈川大、専大、東大、拓大、上智大、駒大、東工大が所属した。
●甲子園ボウル出場の道があるTOP8は、最終節で日大と法大が全勝対決した。
日大は1Q4分、RB竹内豪汰(二年)の7ヤードTDランで先制すると、12分にK有輪七海(三年)の35ヤードFGで10点を先行した。法大も2Q2分、K近藤諒(四年)の8ヤードTDランで追い上げるが、日大は7分にQB西澤凌介(三年)の15ヤードTDランで突き放し、17-14で勝利して2年連続で優勝した。
TOP8の順位は1位日大、以下法大、慶大、早大、中大、明大、日体大、立大となった。TOP8とBIG8のチャレンジマッチ(入れ替え戦)は、日体大が拓大(BIG8・2位)を16-0で破って残留。立大は専大(BIG8・1位)に8-10で敗れてBIG8に降格した。
■関西(学生)
●関西学生リーグDiv.1はエキスポフラッシュフィールドと王子スタジアムを主会場として開催した。
●久々に関学大、立命大、関大の3強による争いなった。王者・関学大は5戦目まで危なげなく勝利を重ねたが、第6戦で関大に17-10の辛勝。立命大も関大を21-0で破り、関学大と立命大が最終週に全勝同士で対戦した。
関学大は1Q、敵陣9ヤードからの攻撃でランナーが立命大の強力なヒットにボールをファンブルしたが、エンドゾーンで松井和史(二年)が押さえて先制のTD。さらに2Q3分、RB鷺野聡(四年、主将)が5ヤードのTDランで14-0とリードして折り返した。
後半はともに1TDずつを挙げたが、関学大が21-7で勝利し、7戦全勝で5年連続54回目の優勝を果たした。
京大は初戦で龍谷大に9-14で敗れると、以後も敗戦が続き、1勝6敗で7位となり、1947年に創部して以来初めて入れ替え戦に回ることとなった。入れ替え戦では長年京大で監督を務めた水野彌一氏率いる追手門学院大と対戦。京大が52-0で勝利し、残留を決めた。水野監督を介しての「兄弟対決」として大きく報道された。
もう一つの入れ替え戦では、1部8位の同大が桃山学院大に14-31で敗れ、降格した。桃山学院大は37年ぶりの1部復帰。
■各地区の活動/代表決定戦(学生)
【北海道】 北大が5戦全勝で2年連続22回目の優勝を果たした。
【東北】 東北大が総得点172、総失点16の圧倒的強さで制した。
【東海】 名城大が前年敗れた中京大に40-13で雪辱し、全勝で3年連続優勝を遂げた。
【北陸】 前年優勝の福井県立大が金沢大に35-20で勝利し、2連覇した。
【中四国】 第1ステージ2位の広島大が、第2ステージのトーナメント決勝で第1ステージ1位の島根大に24-16の勝利し、3年ぶりに全日本大学選手権に進んだ。
【九州】 西南学院大が看板のラン攻撃と安定した守備力を発揮。5戦全勝で2年ぶり12回目の優勝を果たした。
●全日本大学選手権の東日本代表校決定戦準決勝は第27回パインボウルとして開催。前年に続いて東北大と北大が対戦し、東北大が10-7で勝利した。
●東日本代表校決定戦は日大が東北大に63-6で圧勝し、甲子園ボウルに進んだ。
●西日本代表校決定トーナメントは1回戦で西南学院が広島大を、名城大が福井県立大をそれぞれ破り、準決勝は名城大が西南学院大を29-7で破り、代表校決定戦に進んだ。
●西日本代表校決定戦は関学大が名城大を55-0で破った。
◆秋季試合(社会人)
●前年限りで活動を停止した鹿島はLIXILディアーズとして活動を開始した。
●2001年に制定した外国籍選手に関しての規定(1チーム4人まで、フィールド上には2人までなど)はこの年もそのまま有効。Xリーグの外国籍選手は18チーム中10チームに計27人が在籍し、内訳は攻撃12人、守備15人だった。
■Xリーグ・第1、2ステージ(社会人)
●Xリーグの第1ステージでは東日本は東京ドームを平日の夜間に4日間使用し、残りの多くは川崎富士見球技場で開催した。西日本は王子スタジアムなどで開催。第2ステージは川崎富士見球技場、横浜スタジアム、王子スタジアム、キンチョウスタジアムで開催された。
●第1ステージのイーストは富士通、IBM、ノジマ相模原が上位となり、セントラルはLIXILが王者オービックを破って1位に、オービックとアサヒビールが上位となった。ウエストは6年連続ディビジョン4位だったエレコム神戸が開幕戦でパナソニックを破り、そのまま1位に。次いでパナソニックとアサヒ飲料が上位リーグに進むこととなった。
第2ステージのスーパー9は富士通が唯一全勝を守り、IBMとLIXIL、オービックがそれぞれ1敗で、この4チームがファイナルステージに進んだ。富士通はアサヒビール戦を65-0の大差で勝利し、続くパナソニック戦も48-24で勝利。エレコム神戸とアサヒ飲料も振るわず、ウエストの3チームは敗退した。
■プレーオフ(社会人)
●ファイナルステージの富士通-オービックは、富士通がQBコービー・キャメロンからWR強盛へ2つのTDパスを決めて前半を17-3で折り返し、終了6分前にオービックのWR木下典明にキックオフリターンTDを許して20-17と3点差に詰められたが、最後はキャメロンが自身のTDで締め、富士通が27-17で勝利した。
もう1試合のIBM-LIXILは激しい点の取り合いとなった。4Q残り6分、追い上げたLIXILのオンサイドキックをIBMが押さえ、IBMが69-54で勝ってジャパンXボウル進出を決めた。
[5]秋季試合(ボウルゲーム)
◆第69回甲子園ボウル
●全日本大学選手権、第69回甲子園ボウルは12月14日、甲子園球場に32,000人の観客を集め、前年に続き関学大と日大が対戦した。
関学大はスピードとパワーを兼ね備え、ライン戦で終始優位に立った。開始直後から5連続で第1ダウンを更新すると、そのまま4分にRB橋本誠司(二年)が中央の1ヤードを押し込み先制。以降の6TDをすべてランで奪った攻撃に加え、守備も日大のパス攻撃を封じて55-10で快勝し、4年連続27回目の優勝を果たした。
日大はこれまで3人のDLを2人とし、宮田直人(四年、主将)をやや後ろに下げて自由に動けるようにした今季初めての守備体型だったが、逆に関学大に中央突破を再三許すなど、十分に機能しなかった。関学大は鷺野聡(四年、主将)、橋本誠司(二年)らRB陣が計319ヤードを獲得。日大は出場した33回の甲子園ボウルでワーストとなる55失点の大敗だった。関学大は日大との甲子園ボウルでの28回の対戦で10勝16敗2分とした。ミルズ杯は鷲野が受賞した。
◆第28回日本社会人選手権・ジャパンXボウル
●「第28回日本社会人選手権・ジャパンXボウル」は12月16日、東京ドームで25,085人の観客を集め、富士通(藤田智ヘッドコーチ)と初出場のIBM(山田晋三ヘッドコーチ)が対戦。ともにイーストtの1、2位で、関東勢の対決は4年連続。どちらが勝っても初優勝という顔合わせとなった。
開始早々、富士通はCB三木慎也の45ヤードのインターセプトリターンTDで先制。その後もRBジーノ・ゴードンの12ヤードTDランなどで1Qで16点をリードした。富士通はその後も得点を積み重ね、守備も4回のインターセプトを奪って44-10で勝利。創部30年で悲願の初制覇を遂げた。IBMは総獲得距離412ヤードと、富士通の380ヤードを上回ったが、得点に結び付かなかった。MVPはラン17回で112ヤード、4TDを挙げたゴードンが受賞した。
◆第68回ライスボウル
●「第68回ライスボウル」は翌2015年1月3日、東京ドームに30,715人の観客を集め、初出場の富士通と4年連続出場の関学大が対戦した。
関学大の4大会連続出場は、38回の学生対社会人のライスボウルで、学生の最多記録。富士通は1Q、K西村豪哲の41ヤードFGで先制したが、関学大も1Q終了時にWR木戸崇斗(四年)からWR木下豪大(三年)へのスペシャルパスが決まってTDして逆転。その後も緊迫した攻防が続き、3Q終了時に関学大がQB斉藤圭(四年)から木戸への23ヤードTDパスで3回目の逆転に成功した。
富士通は4Q2分、RBジーノ・ゴードンが11ヤードのTDランで4回目の逆転。その後もFGを決め、33-24で接戦を制した。富士通は創部30年で初めての日本一。MVPのポール・ラッシュ杯はゴードンが受賞した。
[6]高校フットボールの活動
◆春季大会(高校)
●「第40回春季関東高校選手権」準決勝は、早大学院(東京2位)が法政二高(神奈川1位)を21-13で、日大三高(東京1位)が慶応高(神奈川3位)を27-7でそれぞれ破り、決勝に進んだ。決勝は日大三高が40-15で勝ち、5年ぶり4回目の優勝を飾った。
●「第44回春季関西高校選手権」準決勝は、高槻高(大阪1位)が34-0で関西大倉高(大阪3位)を、関学高(兵庫1位)が立命館守山高(滋賀1位)を28-9でそれぞれ破って決勝に進んだ。決勝は6月23日、王子スタジアムで行われ、高槻高がQB小柿将喜(三年)、DT草野裕哉(三年)、DE仲瀬正基(二年)の活躍、23-14で勝利し、悲願の初優勝を飾った。
◆秋季大会(高校)
■関東地区(高校)
●「全国高校選手権関東大会」決勝は11月23日、駒沢第二球技場で早大学院と佼成学園高の間で行われ、早大学院が4Qに逆転し、12-7で勝って優勝した。
■関西地区(高校)
●「全国高校選手権関西大会」決勝は11月30日、エキスポフラッシュフィールドで関学高と立命館宇治高の間で行われ、関学高が前半を14-3で折り返すと、後半の立命館宇治高の追い上げをしのぎ、24-17で勝ってクリスマスボウル出場を決めた。
◆第45回全国高校選手権決勝・クリスマスボウル
●「第45回クリスマスボウル」は12月23日、キンチョウスタジアムで関学高と5連覇を目指す早大学院が対戦。早大学院は1QにFGで先制したが、前半は関学高が10-3とリードして折り返す。4Q、関学高がFGで13-3と点差を広げると、残り2分で早大学院がTDパスを決めて3点差に迫ったが、直後のオンサイドキックを関学高が押さえ、関学高が13-10で10年ぶり17回目の優勝を果たした。
[7]フットボール・ファミリーの活動
◆小・中学生フットボール
●第2回日本中学生選手権は翌2015年1月12日、アミノバイタルフィールドで行われ、初出場の佼成学園中が前年優勝の池田ワイルドボアーズを14-8で破り、優勝した。
◆タッチフットボール
●「第20回さくらボウル」が翌2015年1月3日、東京ドームで行われ、学代表の神戸大ルークスが一般女子代表の関西アウィリーズを44-21で破り、2年ぶり5回目の優勝を果たした。MVPは神戸大のQB上田夏美が受賞した。
◆その他
●日本協会は5月25日、千葉・幕張海浜公園で第1回JAFAビーチフラッグフットボール選手権を開催した。タイ・プーケットで開催される「アジアビーチゲ―ムズ2014」の日本代表を決める国内予選として行われ、中野バグースが優勝した。
●5月3日、王子スタジアムで第10回アンカーボウルが開催された。同大会はかつて日本の三大ボウルの一つだった西宮ボウルの招待試合だった兵庫高校選抜-大阪高校選抜をOB戦にリメイクして発足。1~2Qを50歳以上、3~4Qを40歳以上、5~6Qを20、30歳代とし、タッチフットボールで開催した。
[8]海外・国際関連の活動
◆日本チームの活動(国内開催)
●4月12日、川崎富士見球技場のメインスタンド竣工記念として、日本代表がドイツ代表を迎えて「ジャーマン・ジャパンボウルⅡ」を開催した。第5回世界選手権アジア予選のフィリピン戦を2週間後に控えての試合となった。ドイツ代表は欧州でも重量のあるチームで、1年後の第5回世界選手権に向けての強化試合として開催。日本代表は攻撃で5つのTDパス、守備では3回のインターセプトなどで相手の攻撃を平均2.7ヤードに抑え、38-0で完封勝利した。
●翌2015年に開催される第5回世界選手権で、アジアの出場枠は2となり、アジア予選として韓国-クウェート、日本-フィリピンを行い、それぞれの勝者が出場権を得ることになった。韓国はクウェートに66-7で勝利。日本代表(森清之ヘッドコーチ)は4月28日、アミノバイタルフィールドでフィリピンと対戦し、RB東松瑛介(ノジマ相模原)の2TDラン、1パントリターンTDなどで86-0と圧倒し、出場権を得た。
●「第3回トモダチボウル」は出場選手を19歳以下とし、大学の下級生と高校生でチームを編成して3月に開催した。日本は慶大、立大の一年生と慶応高、立教新座高の三年生で編成。米国のチームUSAは横田、横須賀、久場崎、嘉手納、座間の各基地とASIJから選抜され、チームUSAが68-13で勝利した。
●関西学生の「ニューエラボウル2014」は7月13日、前年に続き京セラドーム大阪で開催。関学大、関大、近大、神戸大など27校のチームにサンノゼ州立大が加わったチームと、立命大、京大、同大、龍谷大など26校のチームにカリフォルニア大サクラメント校が参加したチームが対戦した。
◆日本チームの活動(海外開催)
●社会人のオービックが3年連続で海外単独遠征を実施。8月14日に米アラバマ州タスカルーサで米国セミプロ選抜チームの「ブレイザーズ」と対戦し、12-16で敗れた。
●国際大学スポーツ連盟(FISU)主催の第1回世界大学選手権が5月1~11日にスウェーデン・ウプサラで開催された。5か国が参加し、米国とカナダは不参加。水野彌一監督率いる日本代表は、フィンランドに84-0、中国に54-0、スウェーデンに57-0とそれぞれ圧勝したが、全勝対決となったメキシコ戦は6-14で敗れて2位となった。
●IFAF主催の第3回U19世界選手権が7月7~16日にクウェートで開催された。前回優勝のカナダに米国、メキシコ、オーストリア、フランス、ドイツ、クウェート、日本(山嵜隆夫監督)の8か国が参加。日本はドイツ、米国、メキシコと同じ組となり、初戦のドイツには48-20で快勝したものの、第2戦でメキシコに後半追い付かれて24-24の引き分け。米国には0-43で完敗し、1勝1敗1分でメキシコと並んだが3試合の総失点がわずかに及ばず、5位決定戦に回った。5位決定戦のフランス戦ではQB西山雄斗(立命大一年)がパスを21回投げて15回成功、170ヤードを獲得する活躍で30-7と勝利し、5位で大会を終えた。
●アジアビーチゲームズ2014は11月、タイのプーケットで行われ、6か国が参加したビーチフラッグフットボールに出場した日本代表の中野バグースは、予選に相当する6か国のリーグ戦では2位となったが、上位4か国による準決勝でクウェートに34-40で敗れ、3位となった。