2023年度クロスオーバーアスリート測定会参加者インタビュー


国士舘大学1年・佐藤衣吹選手
「待っているだけでは何も変わらない。軽い気持ちでも挑戦することの大事さを知りました」

今年で3回目となるクロスオーバーアスリート測定会。昨年実施した第2回測定会参加者の中から大学でアメリカンフットボールの道を選んだ国士舘大学の佐藤衣吹選手(宮城・仙台育英高校硬式野球部出身)に話を伺ってきました。

Q:どのような高校生活を過ごしてきましたか?
まさに野球漬けの毎日でした。仙台育英高校の硬式野球部は全国大会常連の強豪校で、私が在学中の3年間でも3回の甲子園出場、2年の夏には全国優勝を果たすこともできました。中学生のときはまさか自分が仙台育英高校の野球部に入れるとは思っていませんでしたが、縁あって進学させていただきました。1年時は高校野球のスピード感についていくことで精一杯でした。2年時は控えでしたが、相手チームのスカウティングなどでチームに貢献してきました。3年時には地区大会と東北大会に外野手として出場し、春は全国ベスト8、夏は全国2位。思い返しても野球の思い出ばかりです。

Q:高校卒業後の進路はいつから考えていましたか?
仙台育英高校の野球部は定期的に須江航(すえ・わたる)監督と面談するタイミングがあり、3年生に進級した際の面談で、監督から進路について聞かれるようになってから考えるようになりました。考え始めた当初は社会人になっても野球を続けたい、アスリートとして飯を食えるようになりたいという気持ちがあり、野球選手としてスポーツ推薦をもらえる大学を探していました。

Q:アメリカンフットボールを知るきっかけはなんでしたか?
進学先を探している際、野球部のコーチをしてくれていた齋夢海(さい・むかい)さんにアメリカンフットボールでの進学も考えてみたらどうかとご提案いただきました。そのような道があることを知らなかったので、まずはアメリカンフットボールがどういったスポーツなのか、動画配信サービスなどで見るところから始めてみました。第一印象は激しく体をぶつけ合うハードなスポーツだなと感じましたが、不思議と怖さなどはなく、挑戦してみるのもありかなと思いました。

Q:クロスオーバーアスリート測定会を知るきっかけはなんでしたか?
フットボールでの進学も考えていることを監督に相談したところ、最初は驚かれましたが、「お前ならできる」と背中を押してもらい、測定会があることを教えていただきました。

Q:測定会の後、大学から声はかかりましたか?
東北での測定会がなかったので、関東での測定会に参加しましたが、ありがたいことに10数校からお声掛けいただきました。その中から国士舘大学への進学を決めました。

Q:国士舘大学を選んだ理由は?
中学3年時から公務員になりたいと言う気持ちを持っていました。警察官や消防士など人の役に立ちたい、地域を支えたいと考えており、国士舘大学は卒業後に公務員になる方が多くいらっしゃるとお聞きし、進学を決意しました。

Q:野球の経験を生かせるポイントはありますか?
正直ほぼ通じていないと感じています。フィールドで考えが追い付かない、頭で分かっていても体が動かないと感じることが多々あります。ただ、フットボールは楽しいです。測定会の際はボールを捕るなどの体験をさせていただき、ワイドレシーバーなどオフェンスの面白さに惹かれていましたが、今はセーフティーとしてタックルをする、自分の役割を正確に守ることを楽しく感じています。チームの方針でまだスクリメージなど11対11での練習には参加できていませんが、そのおかげもあって、怪我もなく、先輩の動きを目で見て学んでいる状況です。早く11対11の練習にも参加したいです。

Q:クロスオーバーアスリート測定会に興味を持っていただいている皆様にメッセージをお願いします。
少しでも興味があったら、気軽な気持ちで測定会に参加してほしいです。私はコーチからの助言がなければ今のような人生にはなっていなかったかも知れません。知って行動したからこそ、今の人生が歩めていると感じています。興味を持った方はまずは軽い気持ちでも参加して、フットボールがどういったものかを体感するだけでも選択肢が増えると思います。待っているだけでは新しい道は開かれないので、ぜひ参加してみてほしいです。



佐藤 衣吹(さとう・いぶき) 国士舘大学政経学部1年、岩手県奥州市出身、仙台育英高校卒
小学3年から野球を始め、中学時代は外野手と投手を務める。中学3年の春に仙台育英高校の練習に参加する機会があり、その際に声を掛けてもらったことで進学を決意。高校3年間で春夏合わせて3度甲子園に出場。2年時の夏に全国優勝を果たし、3年時の夏は準優勝に輝いた。

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