ガバナンス強化

ガバナンス強化-基本方針・実施5ヶ年計画

2020年11月
公益社団法人日本アメリカンフットボール協会

第1章 基本方針
1.はじめに

  スポーツは、個人の心身の健全な発達、健康・体力の保持および増進を目的とする活動であり、国際競技大会における代表選手の活躍等を通じて国民に誇り、夢と感動を与え、さらには、地域・経済の活性化、共生社会や健康長寿社会の実現、国際理解の促進など幅広く社会に貢献する営みである。このようなスポーツの価値を実現していくためには、その前提として、スポーツの普及・振興等の重要な担い手であるスポーツ団体が適切に運営されていることが求められる。
スポーツ基本法(平成 23 年法律第 78 号)では、スポーツ団体の努力として自らの主体的な努力により適正なガバナンスの確保が図られることを期待している。
しかしながら、いくつかの中央競技団体(以下「NF」という。)において、ガバナンスの機能不全等により、スポーツの価値を毀損するような事案が発生したことは記憶に新しいところである。
 スポーツ庁では、このようなスポーツ界の現状に鑑み、スポーツ団体における適正なガバナンスの確保を図ることを目的として、スポーツ団体ガバナンスコード(以下「ガバナンスコード」という。)を2019年6月に発出した。
 こうしたことから、わたくしたち公益社団法人日本アメリカンフットボール協会(以下「JAFA」という。)は、NFとして、業務運営について適切な説明責任を果たすため、本「ガバナンス強化―基本方針・実施5ヶ年計画」を策定し公表するものである。

 

2.ガバナンス強化に向けた 基本方針

(1)ガバナンスコードの適合状況について自己説明行い、それを年 1 回公表する。
その際、当該規定が自らの団体に当てはまらないことについて、具体的かつ合理的な説明を行うる。
また、直ちに遵守することが困難である規定がある場合は、その具体的かつ合理的な理由のみならず、遵守に向けた今後の取り組みや見通しについて時間軸も含め説明する。
(2)ガバナンスコードへの適合性を踏まえ、必要に応じて規程の策定または改定する。
(3)「スポーツ政策の推進に関する円卓会議」(以下「円卓会議」という。)による、ガバナンスコードへの適合性審査を 4 年ごとに受診し、その結果をガバナンス強化実施5ヶ年計画に反映する。

 

第2章 ガバナンス強化実施5ヶ年計画

 本章では、ガバナンスコードの個別の規定に照らし適合しているものは、準拠する規程名等を掲載し、課題等が発生した場合、理事会決議により当該規程の改定等に取り組むこととする。
 また、未適合または適合しきれていないものは、当該計画の中で具体的スケジュールを示しそれに沿って取り組むものと、JAFAの現状を踏まえ当該5ヶ年において現実的でないものは、将来的課題として分別し取り組むこととする。
 当該5ヶ年計画は、4年に1度受診する適合性審査の結果を踏まえ、理事会決議により更新する。

 

1.組織運営等に関する基本計画の策定・公表
(1)組織運営に関する中長期基本計画の策定・公表
・ガバナンス強化実施5ヶ年計画を公表する。

2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
策定・公表 公表 適合性を踏まえ更新 公表 公表 公表

 

(2)組織運営の強化に関する人材の採用および育成に関する計画
・引き続き、顧問弁護士契約を締結し、その体制を維持する。
・顧問弁護士を活用し、適時理事研修を行うとともに、国および上部団体の研修会に参加し、その内容を理事会で共有化する。

(3)財務の健全性確保に関する計画の策定・公表
・引き続き、会計年度ごとの事業計画、事業予算書、事業報告書、事業決算書を公表する。
・引き続き、計画と実績値の比較を行い、その差異について分析し、理事会で確認し、社員総会において、会計年度ごとの事業報告を決議する。
・2028年ロスアンジェルス・オリンピックに向けて、フラッグフットボールへの注目度向上および競技種目採択を目標に、スポーツ庁・JSC・JSPO・JOC他国内関係団体の協力を得ながら、IFとの連携や広報に取り組むことから、事業費の拡大が必須であり、スポンサー獲得など資金調達を進める。

 

2.適切な組織運営を確保するための役員等の体制の整備
(1)組織の役員の構成等における多様性の確保
・外部理事の目標割合を25%以上とする。

現状 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
13% 25%
(達成)
継続 継続 継続 継続

 

・女性理事の必要性を認識し、2018年度1名、2019年度1名、外部女性理事を任用したが、さらに2019年度に定款変更し、2021年度より外部女性理事枠として2名増員する。
・女性理事の割合を将来的には40%以上とするが、日本のアメリカンフットボール活動において女性の育成・活用が進んでいない現状においては、まず競技そのものの認知度を上げ振興を図ることが優先課題であり、それに先行して女性理事の割合増加や業務執行理事への任用は現実的でなく、今後の日本国内におけるアメリカンフットボールの振興に合わせて取り組む将来的な課題とし、理事人選において数値目標は定めずできうる限り女性の任用を検討する。
・アスリート・コーチ委員会を設置し、アスリート・コーチの意見を取り入れる体制を整える。

現状 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
フェアプレイ委員会によるアスリート・コーチへの意見招集 アスリート・コーチ委員会設置および理事選任 継続 継続 継続 継続

 

(2)理事会の適正規模および実効性の確保

・理事会を適正な規模とする。
現状 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
理事22名監事2名 理事24名
監事2名
継続 継続 継続 継続

 

・2019年度に定款変更し、2021年度より外部女性理事枠として2名増員する。

・引き続き「委員会規程」の運用により実効性を確保する。(3)役員等の新陳代謝を図る仕組み
・引き続き、「役員選任議案作成に関する基準」に基づき、理事の就任時の年齢を75歳未満とすることを維持する。
・今後、「役員選任議案作成に関する基準」において再任回数の上限5回を設定するが、一括で変更することはJAFA運営に大きな影響があることから、2021年度の理事改選から順次更新する。(再任用回数上限5回を超える、理事・監事数)

現状 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
理事6名
監事2名
理事3名
監事0名
継続 継続 継続 理事0名
監事0名

 

・余人をもって代えがたい理事は、適用除外とする。

(4)独立した役員候補者選考委員会の設置
・現在、役員は監事も出席する理事会において「役員選任議案作成に関する基準」により、選考案を作成し、社員総会の決議により決定する体制をとっており、恣意的な部分は排除されていることから引き続きこの体制を維持する。
・独立した役員候補者選考委員会の設置は、日本におけるアメリカンフットボール競技そのものの認知度を上げ振興を図ることが優先課題であり、将来的な課題とする。

 

3.組織運営等に必要な規程の整備
(1)法令を遵守するために必要な規程の整備
・引き続き、「定款」、「倫理懲罰規程」、「日本代表チーム編成規程」、「就業規則」を遵守し、必要に応じて理事会決議により当該規程の改定等に取り組む。

(2)その他組織運営に必要な規程の整備
・組織運営に必要な規程を種々整備しているが、必要に応じて理事会決議により当該規程の策定、改定等に取り組む。

(3)代表選手の公平かつ合理的な選考規程および権利保護に関する規程の整備
・引き続き、「日本代表チーム編成規程」、「内部通報規程」を遵守し、必要に応じて理事会決議により当該規程の改定等に取り組む。

 

4.コンプライアンス委員会の設置
(1)コンプライアンス委員会の設置・運営
・引き続き、「倫理懲罰規程」により倫理委員会を設置する体制を維持し、必要に応じて理事会決議により当該規程の改定等に取り組む。

(2)弁護士、公認会計士、学識経験者等の有識者構成員の配置
・引き続き、「倫理懲罰規程」を遵守し、有識者を配置し、必要に応じて理事会決議により当該規程の改定等に取り組む。

 

5.コンプライアンス強化のための教育
(1)理事・職員向けのコンプライアンス教育の実施
・引き続き、理事研修会を開催とともに、国および上部団体の各種研修に参加し、理事会においてその内容を共有化する。

(2)選手および指導者向けのコンプライアンス教育の実施
・引き続き、海外派遣に伴う研修およびフェアプレイセミナーを開催し、適時その内容は更新する。

 

6.法務、会計等の体制の構築
(1)法律、税務、会計専門家等の日常的サポート体制の構築
・引き続き、法律関連として顧問弁護士契約を締結し日常的相談体制を維持する。
・引き続き、税務、会計関連として税務会計法人と契約を締結し日常的相談体制を維持する。
・引き続き、社会保険関連として社会保険労務士と契約を締結し日常的相談体制を維持する。

(2)財務・経理の適正処理、公正な会計原則の遵守
・引き続き、「理事の職務権限規程」、「会計規程」により適正処理を行い、必要に応じて理事会決議により当該規程の改定等に取り組む。
・引き続き、「定款」に基づき監事により、年度の会計監査および適法性監査、具体的な業務運営の監査を経て、社員総会において議決される業務サイクルを維持する。

(3)国庫補助金等の適正使用のための法令、ガイドライン等の遵守
・引き続き、助成元の定めに沿って、助成金申請、報告を行い、「会計規程」により適正処理を行う。

 

7.適切な情報開示
(1)財務情報等の、法令に基づく開示
・引き続き、 公益法人認定法で定められている法定備置書類として定款、各種規程、事業計画、収支予算書、事業報告、貸借対照表、正味財産増減表、財産目録、監査報告、納税証明書、履歴事項全部証明書、印鑑証明書、役員名簿、社員名簿、社員総会議事録、理事会議事録を事業所に常備し、要請に応じて閲覧できる体制を維持する。
・引き続き、JAFAホームページに定款、事業計画、収支予算書、事業報告、貸借対照表、正味財産増減表財、産目録、役員名簿、社員名簿を公開するとともに、2020年度からは各種規程も公開する。

(2)法令に基づく開示以外の情報開示
・引き続き、「日本代表チーム編成規程」をホームページで公表する。
・引き続き、代表選手の募集、トライアウトの実施要領等をホームページで公表するとともに、加盟団体に個別に通知する。
・引き続き、選考された選手をホームページで公表するとともに、「日本代表チーム編成規程」により選考理由等開示のための不服申し立てができる体制を維持する。
・引き続き、ガバナンスコード自己評価書を毎年度ホームページに公表する。

 

8.利益相反の適正管理
(1)役職員、選手、指導者等との間に生じる利益相反の適正管理
・引き続き、「倫理懲罰規程」、「理事会運営規程」、「理事等の職務権限規程」により、利益相反管理を維持し、必要に応じて理事会決議により当該規程の改定等に取り組む。
・引き続き、利益相反取引該当性を監事も同席する理事会において判断し、明確な答えが出ない場合は、顧問弁護士に教示を受け、必要に応じて理事会決議により当該規程の改定等に取り組む。

 

9.通報制度の構築
(1) 通報制度の設置
・引き続き、通報窓口を事務局内と外部に設置し、連絡先のホームページ公表を維持する。
・引き続き、「内部通報規程」により、相談内容に関する守秘義務の遵守を維持する。
・引き続き、「内部通報規程」により、相談者に対する不利益な取扱行為の禁止の遵守を維持する。
・当該運用により不具合が生じるような場合は、必要に応じて理事会決議により当該規程の改定等に取り組む。

(2) 通報制度の運用体制の整備
・引き続き、「内部通報規程」による調査担当者は、内部通報外部窓口業務を委託した弁護士が加わることを維持する。

 

10.懲罰制度の構築
(1)懲罰制度の手続と周知
・引き続き、「倫理懲罰規程」をホームページに公表し、禁止行為、処分対象者、処分に至るまでの手続の周知を維持する。

(2)処分審査の中立性および専門性
・引き続き、「倫理懲罰規程」により、中立性および専門性を有した倫理委員会設置を遵守する。
・当該運用により不具合が生じるような場合は、必要に応じて理事会決議により当該規程の改定等に取り組む。

 

11.選手、指導者等との間の紛争の適正な解決
(1)懲罰や紛争について、公益財団法人日本スポーツ仲裁機構によるスポーツ仲裁の利用
・引き続き、「倫理懲罰規程」、「日本代表チーム編成規程」に、公益財団法人日本スポーツ仲裁機構によるスポーツ仲裁に関する自動応諾条項の設定を維持する。

(2)処分対象者に対するスポーツ仲裁の利用可能の通知
・引き続き、「倫理懲罰規程」をホームページに公表し、処分対象者に対しスポーツ仲裁の利用が可能である旨の周知を維持する。

 

12.危機管理および不祥事対応体制の構築
(1)危機管理マニュアルの策定
・危機管理マニュアルを策定する。

現状 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
コンプライアンス担当理事所管 危機管理マニュアル策定 継続 継続 継続 継続

 

(2)不祥事が発生した場合の調査体制の構築
・引き続き、「倫理懲罰規程」により、不祥事が発生した場合の事実調査、原因究明、責任者の処分および再発防止策の提言までの体制を維持する。

(3)不祥事が発生した場合の調査委員会の設置
・引き続き、「倫理懲罰規程」により、調査委員会は、中立性・専門性を有する外部有識者として、内部通報外部窓口業務を委託した弁護士が加わることを維持する。

 

13.加盟団体に対するガバナンス強化等に係る指導、助言および支援
(1)加盟団体との権限関係の明確化と、加盟団体の組織運営および業務執行への指導等
・引き続き、「定款」、「入会及び退会に関する規則」、「社員総会運営規則」、「理事会運営規程」、「加盟団体に関する規程」、「理事等の職務権限規程」 により、権限関係の明確化を維持し、必要に応じて社員総会、理事会決議により当該定款・規程等の改定等に取り組む。
・引き続き、当該規程等による、統一性、整合性のとれた指導、助言、指導ができる体制を維持する。

(2)加盟団体の運営者に対する情報提供や研修会の実施
・引き続き、「フェアプレイシンポジウム」の開催、「日本スポーツ協会公認指導者養成事業」、「コーチクリニック、フットボール教室」、「安全対策セミナー」、「医科学研究会」、「アンチ・ドーピング講習会」による指導助言体制を維持する。

以上