高校、大学、社会人の各年代でチーム力が均衡し、クリスマスボウル、甲子園ボウル、ジャパンXボウル、ライスボウルとすべてのボウルゲームで白熱した試合が展開された。関西ではEXPO FLASH FIELDが完成し、関東地区ではアミノバイタルフィールドが改修されるなど、東西でグラウンド状況が充実した。
2006.01.01
お知らせ
接戦続くボウルゲーム。オンワードスカイラークスが2度目の日本一に
日 付 | 主な出来事 | |
社 会 | 3月3日 | 野球第1回ワールド・ベースボール・クラシック開幕、日本優勝 |
6月24日 | 万博公園、EXPO FLASH FIELD竣工 | |
8月25日 | 京大・山中伸弥教授らiPS細胞開発成功と論文発表 | |
フットボール | 2月19日 | 第10回アメリカンフットボール医・科学研究会(鶴見大) |
4月16日 | アミノバイタルフィールド、観客席改修工事後の初試合 | |
5月7日 | 関東学連、第1回医科歯科リーグオールスター戦(アミノバイタルフィールド) | |
7月8日 | 6人制女子タッチフットボール第1回夏季選手権大会(山梨・清里) | |
秋 | 関東大学リーグ1部が8校×2ブロック制に。1位校による関東大学選手権 | |
翌年1月3日 | 第60回ライスボウル、オンワードスカイラークス、法大を下し2回目の優勝 |
高校、大学、社会人の各年代でチーム力が均衡し、クリスマスボウル、甲子園ボウル、ジャパンXボウル、ライスボウルとすべてのボウルゲームで白熱した試合が展開された。関西ではEXPO FLASH FIELDが完成し、関東地区ではアミノバイタルフィールドが改修されるなど、東西でグラウンド状況が充実した。
[1]主な出来事
●翌2007年に川崎市で開催される「第3回ワールドカップ」の開催記者発表が5月22日に行われた。開催期間は07年7月7日から同15日の9日間で、出場は6か国。
●2月19日、10回目を迎える日本協会主催の「日本アメリカンフットボール医・科学研究会」(黒澤尚会長)が鶴見大で開催された。午前中は予防の観点からトレーニングなどに関する4講演が阿部均・北里研究所病院副院長の司会で、午後は脳震とうに関する6講演が山際哲夫・京大チームドクターの司会で行われ、170人が参加した。
●2月25日(関東地区)、同26日(関西地区)、日本社会人協会主催の「第2回ジョン・ポント・レジェンドクリニック」が開催された。2年前まで学生援護会をヘッドコーチとして12年率いたジョン・ポント氏がコーディネーターとなり、マイアミ大のコーチ4人が来日。今回は実技の講習の代わりにファンダメンタル編と戦略編でクリニックを構成し、東西とも250人を超える参加者で盛況だった。
●日産がこの年を最後に活動を中止した。
[2]競技施設・装具・公式規則
◆競技施設
●6月24日、大阪府吹田市の万博記念公園内にわが国初のアメリカンフットボール球技場として「エキスポフラッシュフィールド」(人工芝、収容3,112人、2022年からネーミングライツで「MKタクシーフィールドエキスポ」に)が開場した。オープニング試合として鹿島とアサヒ飲料の交流戦と、関学大と明大の第59回定期戦が行われた。
●大井第二球技場がロングパイル式人工芝となった。川崎球場は翌年のワールドカップ川崎大会の開催に合わせ、観客席を4,000人規模とする改修工事を行った。アミノバイタルフィールドも2,000席から3,200席に増設する工事を行った。
◆公式規則
●関東大学1部リーグでは4Q終了時に同点の場合は、公式規則に定められたタイ・ブレテク・システム方式の延長戦を採用した。
【この年の日本の主な規則変更】
●タッチダウンとなったダウン中に第4Qが終了すれば、試合の勝敗に影響しなければ、トライを行わないことになった。
[3]春季試合
◆春季試合(学生)
●5月7日、関東学生連盟は所属する医科歯科大学20チーム(7人制チームを含む)からの選抜戦による、「第1回医科歯科リーグオールスター戦」をアミノバイタルフィールドで開催した。選手選考から記念品の制作、当日の試合運営まで各チームの役員、マネジャーが担当した。
●部員不足に悩む関西学生リーグDiv.3所属のチームが地区別に合同チームを編成して試合を行う「パンダボウル」が4月23日、王子スタジアムで開催された。合同チームが4チーム編成され、2試合を行った。
◆春のボウルゲーム
●第52回西日本選手権
第52回西日本選手権「グリーンボウル」は8チームが参加。決勝は6月10日、長居球技場で7年連続決勝進出のアサヒ飲料と、準決勝で松下電工を破った初出場のアズワンが対戦した。1Q開始早々、アサヒ飲料がQB桂雄史郎の18ヤードTDランで先制すると、その後も攻守に圧倒。計7TD、1FGを挙げて48-0で勝利し、2年連続優勝を遂げた。
●第20回ヨコハマボウル
「第20回ヨコハマボウル」は5月28日、横浜スタジアムで開催された。
・第1試合の松下電工と早大の初対戦は、松下電工が1Q8分、RB石野仁大の2ヤードTDランで先制。その後もRB武田剛の2つのTDなどで追加点を挙げ、DL脇坂康生を中心とする守備陣が早大の攻撃を封じ、41-0で快勝した。
・第2試合の法大-関学大は、法大が1Q、QB菅原俊(三年)からWR栗原嵩(一年)、TE東慎也(三年)、WR戸倉和哉(三年)へそれぞれTDパスを通して21点を獲得。さらに4Qには、LB沖斉(四年)がパントブロックからのリターンTD、RB溪本里志(三年)が69ヤードのパントリターンTDなどを挙げ45-3で圧勝した。
・第3試合の日大-アサヒビールは接戦となった。1Q、アサヒビールがQB波木健太郎からWR橋詰泰裕への9ヤードTDで先制。日大はその後、QB平本恵也(一年)がWR小嶋悠二朗(三年)とTE中村琢哉(三年)にTDパスを決めて逆転。さらに3QにはDB國司壮太郎(二年)が63ヤードのインターセプトTDを挙げ、27-21で勝利した。
●第31回パールボウル
パールボウルは1989年の第14回大会から西日本地区も含めた「春季全日本実業団選手権大会」として開催されてきたが、88年までの対象チームに戻し、「春季東日本実業団選手権大会」として開催した。決勝の「第31回パールボウル」は6月13日、東京ドームで富士通とオンワードスカイラークスが対戦。富士通は1Q5分、RB森本裕之の15ヤードTDランで先制し、3QにTDとFG、4QにFGを加えて20-6で勝利した。
[4]秋季試合
◆秋季試合(学生)
■関東(学生)
●関東大学リーグ1部は、これまでA、B各ブロック7校を各8校に増やし、関東大学選手権を各ブロック1位による決勝のみとした。1部のほとんどの試合はアミノバイタルフィールドを使用した。
Aブロックは手堅いボールコントロールと守備の粘りで接戦をものにした慶大が、1989年以来17年ぶりの全勝でブロック1位となった。慶大のRB岩田信二(四年)は1,120ヤードを走って1,000ヤードラッシャーに。以下、明大と日体大が2敗で続いた。
Bブロックは前年甲子園ボウル優勝の法大の総合力が抜きん出ており、全勝でブロック1位となった。攻撃力に加え、1試合平均5.9失点に抑えた守備力が光った。法大は帝京大戦でA、Bブロック制最多の123点を挙げた。以下、2敗で早大と日大が続いた。4位となった中大のRB宮幸崇(四年)は、1,068ヤードを走って2年連続の1,000ヤードラッシャーとなった。
●第37回関東大学選手権
ブロック1位同士の対戦となった「第37回関東大学選手権・クラッシュボウル」は12月3日、味の素スタジアムで前年と同じく法大と慶大が対戦した。
開始から法大のショットガン攻撃がさく裂した。自陣19ヤードからの攻撃でQB菅原俊(三年)がランとパスを織り交ぜて敵陣に攻め入り、最後はWR戸倉和哉(三年)への9ヤードTDパスで先制。その後もTE東慎也(三年)、WR栗原崇(一年)にもTDパスを通し、前半で35-0と大きくリードした。後半、慶大はエースRB岩田信二(四年)が2つのTDを返すが、法大が余裕を持って試合をコントロールし、49-13で圧勝した。
■関西(学生)
●関西学生リーグDiv.1は、この年開設されたエキスポフラッシュフィールドを主会場として開催し、西京極陸上競技場なども使用した。
関学大と立命大の2強が2年連続で最終戦で全勝優勝を懸け、激しい風雨の神戸ユニバー記念競技場で対戦した。リーグ戦を通じてQB三原雄太(三年)が目覚ましく成長した関学大が16-14で勝利。立命大の5連覇を阻み、甲子園ボウル出場権を勝ち取った。
ともに敵陣に攻め込みながら、ファンブルで攻撃権を失う展開。すると立命大がRB松森俊介(二年)のランでじわじわと攻め込み、最後はQB木下雅斗(三年)から中林良太(四年)へのTDパスで先制。関学大も2Q、相手ゴール前でファンブルしたボールをRT生田賢三(四年)がエンドゾーン内でリカバーして同点に。さらに立命大の自陣ゴール前でのパントスナップが大きくエンドゾーンを超えてセーフティー。前半は関学大が9-7とリードして折り返した。後半、関学大はQB三原雄太(三年)からWR榊原貴生(三年)へのパスでゴール前に迫り、最後は川村宗太(四年)が相手守備陣を飛び越えてTD。これが決勝点となり、関学大が16-14で勝利した。
注目された京大は神戸大に16-40で大敗したものの、関大には17-0で勝利し、京大と関大がともに4勝3敗で3位となった。神戸大は3勝4敗で5位、以下6位同大、7位近大、8位大産大となった。
■各地区(学生)
【北海道】 6チームで開催。北海学園大と北大がともに4勝1敗となり、プレーオフで北大が16-6と勝利した。
【東北】 1ブロック4チームの2ブロックでリーグ戦を行い、決勝で東北大が岩手大を34-14で破り、優勝した。
【東海】 7チームで開催し、名城大が全勝優勝した。名城大は関西2部Aブロック1位の甲南大との入れ替え戦出場校決定戦で21-37で敗れた。
【北陸】 金沢大が全勝優勝。金沢大は関西2部Bブロック1位の龍谷大との入れ替え戦出場校決定戦で9-28で敗れた。
【中四国】 5チームで開催し、愛媛大が全勝優勝した。
【九州】 九大が西南学院大との天王山の試合を23-13で制し、全勝優勝を遂げた。
●「第10回北日本学生王座決定戦・第21回パインボウル」は11月19日、ユアテックスタジアム仙台で北大と東北大が対戦。前半は東北大が14-10とリードして折り返したが、北大は4Q、QB岩崎健一郎(三年)のランとパスでバランスよく攻め、FGで1点差に。北大はさらに、残り31秒で逆転FGを決め、16-14で劇的な勝利を挙げた。
●「第10回南日本王座決定戦・第22回平和台ボウル」は11月19日、博多の森陸上競技場で愛媛大と九大が対戦。前半は九大の一方的なペースで2TD、1FGを挙げて17点をリード。しかし、愛媛大は後半、QB山内佑太(四年)のパスがWR浜村瑞人(三年)、WR上田健太(四年)、TE松井直輝(三年)らに次々に決まって2TDを挙げると、4Q残り2分で山内から上田へのTDパスが決まり、20-17で逆転勝ちした。
●「第10回東日本学生王座決定戦・シトロンボウル」は12月10日、札幌ドームで行われ、北大が関東1部Aブロック2位の明大に前半15-7とリードしたものの、後半逆転され、明大が18-15で勝利した。
●「第10回西日本学生王座決定戦・ウエスタンボウル」は12月10日、広島広域公園第二球技場で行われ、関西6位の同大が愛媛大を31-7で破った。
◆秋季試合(社会人)
■秋季試合 関東(社会人)
●Xリーグイーストとセントラルは9月6日、東京ドームで開幕。東京ドームは平日を中心に8日間、横浜スタジアムは休日に4日間、川崎球場は6日間使用した。
●イーストはオンワードスカイラークスと鹿島が最終節で全勝対決。後半、オンワードスカイラークスはQB小島崇嘉のラン、WR吉野太郎の好パントリターンで突破口を見出し、1FGと1TDで先行した。鹿島は4QにTDを挙げ、さらにその後の攻撃でゴール前に迫ったが、痛恨のファンブルロスト。オンワードスカイラークスが10-6で勝利した。
セントラルはアサヒビール、オービック、春のパールボウル覇者の富士通の争いとみられたが、アサヒビールがオービックを17-14で、富士通を21-14で破り、1位となった。オービックは富士通を54-22で破り、FINAL6に進んだ。
■秋季試合 関西(社会人)
●Xリーグウエストは長居球技場を主会場に、王子スタジアムも使用した。
2000年以来、松下電工とアサヒ飲料がFINAL6に出場してきたが、1995年に加盟した内外電気がアサヒ飲料を21-17で破って2位となり、全勝の松下電工とともにFINAL6に出場した。
■プレーオフ(社会人)
●FINAL6の1回戦は、初出場の内外電気がオービックと対戦したが、攻守にオービックが圧倒し、FINAL6史上最多得点、得失点差となる74-13で勝利した。鹿島-アサヒビールは守備戦となり、4Qに鹿島がRB池場直久の28ヤードTDランで逆転。その後も加点して14-6で準決勝に進んだ。
準決勝のオービックとオンワードスカイラークスは、前半オービックがリードしたが、オンワードスカイラークスは3Q、K福田将人がFGを決めると、4QにRB杉澤浩二の中央15ヤードのTDランで逆転。17-13で勝利した。
鹿島-松下電工は鹿島が前半に2FGを決めてリード。4Q、松下電工に同点とされたが、鹿島はQB尾崎陽介からWR車畠功周へのパスで敵陣に入り、最後はRB平手聡のTDランで13-6で勝利した。
[5]秋季試合(ボウルゲーム)
◆第61回甲子園ボウル
●「第61回甲子園ボウル」は12月17日、甲子園球場に30,000人の観客を集めて前年覇者の法大と5年ぶり出場の関学大が対戦。関学大の歴史でこれだけ甲子園ボウルから離れていた期間はなく、また法大も初めての連覇が懸かったことで注目が集まった。
法大は1Q、開始26秒でRB丸田泰裕(四年)が3人のタックルを外して80ヤードを独走するTDを決めると、6分にもQB菅原俊(三年)からWR本間拓郎(二年)への10ヤードのTDパスで加点。関学大も11分、スペシャルプレーでWR榊原貴生(三年)がWR岸千貴(三年)に33ヤードTDパスを決めて反撃するが、その直後のキックオフで法大の丸田が96ヤードのリターンTDを挙げ、1Qで法大が21-7と大きくリード。2Qはともに2TDを挙げ、前半を35-21で折り返した。
関学大は3Q、ランプレーを中心に徐々に反撃。4分に61ヤードをドライブして最後はランでTDを挙げ1TD差に迫ると、さらにその後の攻撃でランとパスで効果的に攻め、法大陣18ヤードで第4ダウンに。しかし、FGの態勢に入ったところで雷鳴があり、試合は40分間中断。再開後に狙ったFGは、右に外れて点差を縮めることはできなかった。
4Qは互いに得点を挙げ、関学大は12分、RB古谷明仁(四年)の9ヤードTDランで2点差に迫ったが及ばず、法大が45-43で逃げ切り、2年連続5回目の優勝を飾った。関学大はシリーズ更新数で法大を大きく上回ったが、法大は多くのロングゲインで挙げた得点が上回った。ミルズ杯は法大のRB丸田泰裕(四年)が史上4人目となる2年連続受賞となった。
●ライスボウルに出場する学生代表は、学生代表決定委員会が以下の3チームから選考する方式とした。この方式は、全日本学生選手権が始まる前年の2008年まで続けられた。
・甲子園ボウル勝者
・東日本学生王者決定戦(関東2位以下-北海道・東北代表)勝者
・西日本学生王者決定戦(関西2位以下-中四国・九州代表)勝者
◆第20回日本社会人選手権・ジャパンXボウル
●「第20回日本社会人選手権ジャパンXボウル」は12月16日、2回目の関西地区開催となった京セラドーム大阪に12,327人の観客を集め、イースト最終節と同じくオンワードスカイラークスと鹿島が対戦した。
序盤、オンワードスカイラークスのパスがさえて17点を先取。鹿島は2Q終盤、CB佐野忠也のインターセプトをきっかけに反撃し、3Qにかけて3TDを挙げて逆転。オンワードスカイラークスは4Q序盤、ゴール前10ヤードからQB石川正憲が相手の意表を突く右中央のランで再逆転すると、同点を狙った鹿島のFGを失敗に追い込み、24-21で勝利した。MVPはオンワードスカイラークスのQB小島崇嘉が受賞。ジャパンXボウル史上屈指の好試合だった。
◆第60回ライスボウル
●「第60回ライスボウル」は翌2007年1月3日、東京ドームに32,598人の観客を集め、オンワードスカイラークス(市瀬一ヘッドコーチ)と法大(青木均監督)が対戦。どちらが勝利しても初優勝の顔合わせとなった。
試合開始のキックオフで、オンワードスカイラークスのRB杉原雅俊がエンドゾーンから100ヤードのリターンTDで先制。その後、3Qまではオンワードスカイラークスが先行しては法大が追い付くという緊迫した展開となった。法大は4Q1分、RB渓本里志(三年)の8ヤードTDランで初めて先行しかし、オンワードスカイラークスは6分、QB小島崇嘉からWR山本順己への20ヤードTDパスで同点に追い付き、TFPのキックも成功して30-29で逆転。そのまま逃げ切り、初優勝を果たした。MVPのポール・ラッシュ杯は小島受賞した。
[6]高校フットボールの活動
◆春季大会(高校)
●「第32回春季関東高校選手権」は、準決勝で横浜高(神奈川1位)を48-12で破った早大学院(東京2位)と、三島高(静岡1位)を37-14で破った日大三高(東京1位)が決勝で対戦。決勝は6月25日に等々力硬式野球場で行われ、早大学院が10-0で勝って優勝した。早大学院の春季の優勝は第1、2回を連覇して以来30年ぶりだった。
●「第36回春季関西高校選手権」は、準決勝で関学高(兵庫1位)を34-7で破った大産大付高(大阪1位)と、立命館宇治高(京都1位)を20-17で破った関西大倉高(大阪2位)が決勝で対戦。決勝は6月18日に王子スタジアムで行われ、関西大倉高が30-21で勝ち、2年連続3回目の優勝を果たした。
◆秋季大会(高校)
■関東地区(高校)
●「全国高校選手権関東大会」決勝は11月19日、アミノバイタルフィールドで日大三高と法政二高の間で行われた。日大三高が優勢に進めるも、再三のターンオーバーを喫して接戦に。日大三高は4Q2分、法政二高の第4ダウンのギャンブルを止めると、その後の攻撃でTDを挙げ、21-20で五転した試合を制した。
■関西地区(高校)
●「全国高校選手権関西大会」決勝は11月19日、雨の長居球技場で関西大倉高と大産大付高の間で行われた。関西大倉高がさまざまな体型から相手守備陣を混乱させ、ランプレーを主体に積極的に攻めて前半を14-0とリード。後半は課題だったパスが効果的に決まり、42-7で勝利し、10年ぶり5回目のクリスマスボウル出場を決めた。
◆第37回全国高校選手権決勝・クリスマスボウル
●「第37回クリスマスボウル」は12月24日、王子スタジアムで日大三高と関西大倉高が対戦。3Q終了までは関西大倉高が終始リードしたが、日大三高は4Q5分、RB東松瑛介(二年)の10ヤードTDランで逆転。その後、逆転を許したが、4Q10分にTDを挙げて再逆転。日大三高が24-21で10年ぶり2回目の全国制覇を遂げた。
[7]フットボール・ファミリーの活動
◆タッチフットボール
●7月8、9日の両日、「日本アメリカンフットボールの殿堂」近くの清里丘の公園フィールドで、「第1回タッチフットボール女子オープン夏季日本選手権(SUMMER TOUCH 2006)」を開催。東西11チーム、計60人が参加した。関西Aチームが優勝。大会は後に「サマータッチ・イン・キヨサト」の名称となった。
[8]海外・国際関連の活動
◆日本チームの活動(国内開催)
●「第3回IVY-SAMURAIボウル」が、プリンストン大とペンシルベニア大のコーチ各7人と選手各4人が関東大学リーグA、Bのブロックに加わり、6月18日に駒沢陸上競技場で開催された。事前の合同練習はすべて公開され、試合前日には一般対象のクリニックも開催された。
●関西学生リーグの所属校57校を二分し、米国からの選手も参加した「第5回ニューエラボウル」は7月8日、長居球技場で開催。立命大と京大を中心としたチームにモンタナ大が参加したチームと、関学大と関大を中心としたチームにワシントン大が参加したチームが対戦した。
●初の日韓学生オールスター戦が6月25日、平和台陸上競技場で開催。九州学生リーグが韓国学生リーグ代表を34-19で破った。試合開始前の雷雨で30分遅れのキックオフとなり、前半は韓国が13-7でリードしたが、九州学生はTB久野聡之(福岡大四年)、野田朋史(九州共立大3年)の活躍で逆転勝利した。
◆日本チームの活動(海外開催)
●3年目となる日本選抜サムライ・ウォリアーズと米アリーナフットボールリーグ(afl)のaf2所属のエバレット・ホークス(米ワシントン州)の室内フットボールの試合が3月19日、エバレット・イベントセンターで開催され、日本選抜が40-75で敗れた。
●NFLヨーロッパには日本から6選手が参加。アムステルダム・アドミラルズにWR木下典明(立命大OB)、DB堀龍太(オンワードスカイラークス)、LB石田力哉(関学大OB)が、ケルン・センチュリオンズにはWR小川道洋(オンワードスカイラークス)が、ベルリン・サンダーにはOL合田正和(オンワードスカイラークス)が、ライン・ファイヤーにはWR長谷川昌泳(立命大OB)が所属。木下は開幕戦のスペシャルチーム部門で週間MVPに選ばれるなど、各選手が活躍した。
●米室内フットボールaflにはニューヨーク・ドラゴンズにWR高橋睦己(アサヒ飲料)が参加。第16戦のダラス戦では、日本人初のレギュラーシーズン出場を果たした。
●U19による「第11回グローバル・ジュニア・チャンピオンシップ」は翌2007年1月、米フロリダ州のロックハートスタジアムで6か国が参加して開催された。7大会連続出場のU19日本代表(山田晋三ヘッドコーチ)は、2Q制の予選ラウンドでフランスに勝利したものの、カナダに敗戦。順位決定戦でメキシコと対戦したが、逆転負けで4位となった。この大会はこれが最後となった。