日本アメリカンフットボール協会の安全対策・脳振盪について


日本アメリカンフットボール協会の安全対策

              ~ 脳振盪について ~

 

日本協会(JAFA)では、安全対策の観点から脳振盪については、次の施策で防止に努めています。

啓蒙と教育

毎年全国各地で行われる、指導者対象の本講習会において、JAFA医科学部会のドクターが、「頭部外傷 ~脳振盪・急性硬膜下血腫~」、「我が国のアメリカンフットボールにおける外傷および重大事故の実態」、「頸部の損傷とその予防」、「熱中症」について講演を行います。特に「脳振盪」については最新の医学情報を交え、現場での選手の安全を最優先としています。

  • 「ヘッズアップフットボール(HUF)講習会」

最近、米国(USA Football)で作成されたこの安全な最新指導プログラムの講習会を、JAFAが日本各地で指導者に向けて展開しています。特にタックル、ブロック時に頭部で当たらない技術が最も重要で、「脳振盪」を含めた頭頸部の外傷を減らすことが最大の目的です。

  • 「日本アメリカンフットボール医科学研究会」

毎年2月に日本アメリカンフットボール医科学研究会を開催し、頭部外傷、脳振盪に関する最新の情報を指導者、トレーナー、チームドクター等に提供しています。

 

調査・記録・検証

  • 報告義務:全国の各連盟では、7月の登録時に、過去1年間の練習や試合での、重篤な外傷や熱中症につき所定の書式で報告する義務があります。提出が完了するまでは、登録未了となります。
  • 記録・検証:社会人、大学、高校の各リーグ戦の外傷については、チームドクター又はゲームドクターが「外傷報告書」に記載し、それらの各連盟で集計します。JAFAでは、毎年開催される「JAFA全国安全対策委員会」にてそれらの報告を集約し、その傾向を分析して2月の「日本アメリカンフットボール医科学研究会」で提言します。

 

ルールと運営等

  • 頭頸部外傷を防ぐ意味からターゲティング、ホースカラータックル、フェイスマスクの反則があり、発生の抑止力となっています。ターゲティングは資格没収で最も重い反則です。
  • 脳振盪については、規則集の付録Cに記載されています。又、競技運営細則では、第5章試合運営第12条と申し合わせ事項で「ドクターストップ」に従うことを規定しています。同細則では、「脳振盪に対する指針(通達)」と評価テストを掲載しています。
  • 試合中の怪我人発生の場合は、レフリータイムアウトを取り、搬出完了まで中断します。

搬送時に頭頸部を固定できるスパインボードの配置促進を行っています。