JWC初戦
日本代表にとってJWC初戦となるドイツ戦。試合当日ということで、会場となるフィールドに向かうまでの時間に余裕があり、思い思いの時間を過ごし、リラックスした時間を過ごしていました。そして、試合用ジャージに着替え、試合前練習用のグラウンドに到着すると選手たちの表情はより一層、緊張感を増していました。そしてグラウンドではドイツ戦に対する最終的な調整が行われた後、試合会場のファウセット・スタジアムに向かいました。そして現地時間の13時にキックオフ。
ある程度は予想していたドイツの大型DL陣だったのですが、想像以上の高さと激しいプレッシャーを試合開始直後から受けることとなり、日本のオフェンスを3回で止めたドイツ代表は、続くオフェンスの2プレイ目でQB#5ジェンス・クリエテからWR#87ラーズ・サムジェスクへのパスが決まり先制のTDを奪われてしまいます。その後、日本のオフェンスは、ドイツの大型DLに対しサイズとパワーで圧倒され、なかなかボールを前に進めることができないまま、前半を0対7とリードされて折り返しました。
後半に入ると、前半に止めることができなかったドイツのランオフェンスに対し、日本のディフェンスが見事に対応。また、後半からQBを#19の安藤に変えると、その安藤からWR#3重松を中心にパスが決まり出しオフェンスが徐々にリズムをつかみ、ついに後半2回目のオフェンスシリーズで日本代表の今大会初得点が生まれる。QB安藤からWR#21宜本、#24和田にパスを決め、ドイツ陣深くまで攻め込むと、最後はキッカーの遠藤が32ヤードのFGを決め、3対7と追い上げ勢いに乗る。
その後も日本のディフェンスはドイツのオフェンスを完璧に止め、流れは一気に日本へと傾く。その流れに乗り攻め込む日本は、ドイツ陣に入ったところで起死回生のスペシャルプレイを選択。WR宜本からリバースプレイの形でボールを受けたQB#4畑がそこから奥へと走りこむ宜本へパスを投げる。ドイツディフェンスはボールを受けた畑の動きにつられ、フリーになっていた宜本は確実のそのボールをキャッチ。26ヤードのゲインでゴール前8ヤードまで攻め込む。次のプレイでQB安藤が自らのランで10対7となる逆転のTDを決めました。
山嵜 隆夫U-19日本代表監督は、試合後の会見で、「ドイツ選手との体格の差や、パワーの違いなどは予想していたが、あそこまでスピードがあるとは思わなかった。ただ、左右へのプレイを多くすることで、リズムをつかむことができた。逆転を決めたスペシャルプレイは、昨年の高校選手権の決勝(クリスマスボウル)、自分がヘッドコーチを務める大阪産業大学付属高校で使ったプレイと同じもの。今日の試合のような展開になった時に使おうと思っていた。」と、勝利の喜びを語りました。
そして、U-19日本代表は、7月1日(水)16時(日本時間2日5時)に準決勝でU-19カナダ代表と対戦いたします。引き続き、世界に挑戦するU-19日本代表にご声援ください!!