強化試合レポート
数日前までは雨予報で天候が心配されたものの、暑い日ざしの照りつける晴天となった本日、オール日本大学フェニックスを迎えての強化試合が川崎球場にて開催されました。
この日までに5回の強化練習をこなした84名の選手達は試合開始3時間前ごろにロッカーに入り、それぞれの方法で試合に向けての準備を進めます。強化練習初日のぎこちなさが嘘のように和気あいあいと話す選手達は、このメンバーでのフットボールが今日で最後になることを惜しんでいるようでした。
いよいよ13:30、オール日大のキックオフで試合が開始されます。自陣30ヤードから攻撃を開始した日本チームは、最初のプレーでQB高田からWR木下へのパスが成功し、オール日大ディフェンスをかわしそのまま約70ヤードを独走。試合開始わずか17秒で強烈な先制タッチダウンをあげます。フィールドゴールを成功させ7対0とされ、オール日大もラン、パスを織り交ぜた攻撃を展開しますが、ファーストダウンを獲得することはできず、再び日本チームに攻撃権が渡ります。2シリーズ目でも日本代表はRB末吉選手の20ヤードランなどで陣地を広げ、その後K青木の36ヤードのフィールドゴールを成功させ、点差を10対0としました。
その後オール日大はなかなかパスが通らず、敵陣11ヤードまで攻め込むもののファーストダウンが奪えないまま、4thダウンギャンブルを試みるもDL小宮(現日本大学主将)がQBサックでこれを阻止し、失敗に終わります。
第2Qに入るとオール日大のオフェンスが少しずつパスの調子を上げ、K竹島が日本チームの16ヤード地点からのフィールドゴールを成功させ3点を返します。
その後もオール日大はQB山城からWR金井などへのパスで日本チームディフェンスを苦戦させますが、前半終了間際に日本チームはゴール前3ヤードで再びQB高田からWR木下へのパスを決め、試合は17対3で後半戦へと突入します。後半最初のオール日大のオフェンスを1ヤードに抑え込んだ日本チームは後半からはQBに菅原を起用し、期待に応えた菅原からWR清水聡へのパスが成功しタッチダウン、同じく後半から起用されたK金親のフィールドゴールも成功し点差を24対3に広げます。
その後オール日大は日本チームの4thダウンギャンブル失敗からの好条件での攻撃で果敢に攻め込むもディフェンス陣の厳しいプレッシャーになかなかチャンスを見出せず、さらにQB山城のパスを日本チームDB藤本がインターセプト。あえなく攻撃権を奪われてしまいます。
このチャンスを活かしたい日本チームはQB菅原のパスを受けたWR大園が45ヤードのロングゲインでゴール前まで一気に前進。
RB末吉がボールを持ちエンドゾーンへドライブしタッチダウンをあげました。
31対3で迎えた最終第4Q、根気強いディフェンスを続けてきた日本チームが再びDB藤本のインターセプトで攻撃権を奪います。その後QB出原からWR長谷川へのパスで確実に追加点を決め、その後もディフェンスがオール日大の4thダウンギャンブルを二度阻止する健闘をみせ、その間にQB高田からWR長谷川へのタッチダウンパス、K金親の39ヤードフィールドゴールの成功で点差を48対3とさらに広げます。
試合時間残り2分で最後の反撃に出たオール日大はノーハドルオフェンスで前進し、残り時間1分4秒でエンドゾーンへ投げ込んだパスをWR守屋がキャッチし、執念のタッチダウンを見せます。
トライフォーポイントでは2ポイントコンバージョンを狙いますが、これは日本チームが阻止し、6点の追加に留まりました。
その後オール日大はキックオフでオンサイドキックを選択。日本チームも警戒しましたが、こぼれたボールをオール日大が抑え込み再び攻撃権はオール日大に渡ります。ところがその後セカンドダウンのプレーで日本チームDB佐野がパスをインターセプトし、最後に日本チームに流れを呼び戻します。そのまま試合終了となり、ファイナルスコア48対9という結果となりました。
この試合が選考の最終段階ということもあり、日本チームは全員に均等な出場機会が与えられていました。個々の試合での実力が試される、選手にとってはプレッシャーのかかる試合となりましたが、ほどよい緊張感と、このメンバーでの最後のフットボールを楽しもうという雰囲気が印象的でした。
正式な日本代表60名は、7月14日(火)に発表されます。強化練習で森ヘッドコーチが言っていた「この中から誰が選ばれてもおかしくないというメンバーが揃っている」という言葉通り、非常にレベルの高い日本代表チームとなるでしょう。
ぜひご注目下さい!