立命館宇治高校が大逆転
クリスマスボウル2年ぶり2度目の優勝


得点シリーズの第4ダウンなど、勝負どころを自らのランで突破した立命館宇治QB2川久保和翔(3年) photo:想い想ふ/HUDDLE MAGAZINE

2021年12月26日、横浜スタジアムで行われた第52回全国高校選手権大会決勝クリスマスボウルは、6年連続6回目出場の佼成学園高校ロータスと2年ぶり5回目出場の立命館宇治高校パンサーズが対戦。24対21で立命館宇治高校が勝利し、2年ぶり2度目の全国制覇を遂げた。

序盤は圧倒的強さで6年連続出場を果たした佼成学園のペースだった。自陣38ヤードから始まった最初の攻撃機会はRB岩井零(3年)の1ヤード先制TDランで締めくくり、2度目の攻撃機会にはQB小林伸光(2年)が69ヤード独走TDを挙げいきなり2TD差をつけた。

しかし、立命館宇治は佼成学園のパント時のミスから敵陣42ヤードからの攻撃機会を得ると、このチャンスをRB竹本創一朗(3年)のバブルスクリーンによるTDにつなげ、全国大会無失点の佼成学園守備を切り崩した。

直後のキックオフでリターナーに入った佼成学園LB吉川大紀(2年)の85ヤードリターンTDを喫したが、立命館宇治もWR薮田英彦(3年)の好リターンで敵陣からの攻撃機会を作り、このシリーズをQB川久保和翔からWR仙石大(共に3年)への15ヤードTDパスにつなげて、前半は14対21と1ポゼッション差の折返しに成功した。

後半は佼成学園の攻撃から始まったが、立命館宇治の守備は進まれながらもゴール前30ヤード地点で第4ダウンギャンブル失敗に追い込み攻守交代。ここから立命館宇治は2度の第4ダウンを突破して8分26秒に及ぶロングドライブを展開。第4Q2分15秒に川久保から仙石への3ヤードTDパスで同点に追いついた。

終了4分39秒前に再び攻撃権を掴んだ立命館宇治は、残り1分25秒、敵陣49ヤード地点でパントに追い込まれたが、カバーチームが佼成学園のリターナーを急襲。立命館宇治主将DE梅田諒真(3年)が佼成学園のリターナーからボールを奪って敵陣22ヤードからの攻撃権を奪取。終了2秒前でタイムアウトをとった立命館宇治は、K宮﨑利功(3年)が終了プレーで36ヤード決勝FGを決めた劇的展開だった。

1Q 2Q 3Q 4Q
佼成学園 14 7 0 0 21
立命館宇治 0 14 0 10 24

第2QにキックオフリターンTDを挙げた佼成学園LB44吉川大紀(2年) photo:想い想ふ/HUDDLE MAGAZINE