安全対策
◇安全対策ハンドブック改訂版発行の件
このたび、選手の皆さんの練習や試合、合宿における安全管理に役立つようにとの願いから、2018年に発行された安全対策ハンドブックの改訂版を作成いたしました。「指導者向け」と「選手用」を用意しましたので、以下からダウンロードしてご活用ください。よろしくお願いいたします。
2024年9月30日
公益社団法人日本アメリカンフットボール協会
医・科学委員会
◇脳振盪からの「段階的復帰」プログラムに関する変更点
周知の如く、現在我が国のアメリカンフットボール界では、脳振盪受傷からのプレー復帰については「段階的」に復帰すべきとしています。これは、約4年に1度開催される「国際スポーツ脳振盪会議」から発信されている指針内容になりますが、IOC、FIFA等の国際スポーツ団体もこれを支持しています。
今回、2022年10月にアムステルダムで開催された第6回本会議において、この「段階的復帰」のプログラム内容が一部変更されたので、ここにお知らせします(和文)。また、アメリカンフットボールにおける具体的な運動内容の例(練習メニュー等)をわかりやすく、JAFA医・科学委員会にて追記しました。
今後、脳振盪受傷後は下記のプログラムを参考にして「段階的復帰」を進めていただきますよう、各チームにおかれましてはご指導のほどよろしくお願いします。
(高校生以下や複数回の脳振盪事例では、くれぐれも厳密なご対応をお願い致します。)
2023年8月31日
公益社団法人日本アメリカンフットボール協会
医・科学委員会
【変更点】
- 今回の段階的競技復帰プログラムについては、前半3ステップ、後半3ステップの合計6ステップで構成されています。
- ステップ1については、従来の完全な休息とは異なり、日常生活動作に影響のない範囲での活動になります。
- ステップ2については、aおよびbと2段階になっていますので、実際には7ステップをクリアして競技復帰となります。
- ステップ3を終了しステップ4に入る前の段階で、医師によるメディカルチェックを受け、コンタクトを含む練習への参加が認められた後にステップ4に進みます。
- もし、ステップ3で不可抗力的にコンタクトが発生するような練習を行う際には、ステップ2を終了しステップ3に入る前の段階で、医師によるメディカルチェックを受け、コンタクトが発生するような練習への参加が認められた後にステップ3に進みます。
※PDF版はこちら
◇EAP (エマージェンシー アクション プラン) 作成のお願い
近年、社会における組織のガバナンスや危機管理体制の強化がますます重要視されてきていますが、最近我が国のスポーツ界でもそれらの観点から、EAP(Emergency Action Plan)を作成することがどの種目でも急務になっています。
EAPとは、試合や練習時における緊急時の体制作りをわかりやすく書面で作成しておくことであり、その内容としては、試合会場や練習施設の所在地、救急車の搬送経路、AEDや救急用具等の設置場所、緊急連絡先(病院、監督、チームドクター等)等が含まれます。
米国のアメリカンフットボールの試合では以前から、試合前には必ず両チームの医療担当者(ドクター、トレーナー他)と審判が顔を合わせ、試合会場のEAPを確認することが行われてきました。
下記に、EAPの簡単な作成手順とポイントを示します。
※PPT版はこちらからダウンロードして下さい。
アメリカンフットボールは重症事故発生の可能性がある競技であり、緊急の際にはEAPに従って慌てずに迅速な行動がとれるようにすることが必要です。協会・連盟やチームの危機管理責任を問われないようにするためにも、各協会・連盟におかれましては試合会場の、そして各チームにおいては練習場におけるEAPを早々に作成され、また毎年見直しをされることを推奨致します。(このフォーマットは必要に応じてアレンジして構いません。)
ご理解の上どうぞよろしくお願い申し上げます。
2023年8月31日
公益社団法人日本アメリカンフットボール協会
医・科学委員会
◇重大事故報告手順および報告書式の変更について
2022年8月18日
加盟団体および
安全対策全国会議 関係者 各位
重大事故報告手順および報告書式の変更について
公益社団法人日本アメリカンフットボール協会
医・科学委員会委員長 藤谷博人
拝啓
平素より、日本アメリカンフットボール協会(JAFA)の活動にご理解、ご協力頂きありがとうございます。また、現場の安全対策にご尽力いただきあらためて感謝申し上げます。
首題の件、重大事故の発生時、迅速かつ確実に関係者に周知ができるよう、連絡の手順および報告書式を下記の通り一部変更させて頂きました。
近年、所管官庁から中央競技団体のコンプライアンス、危機管理に関し厳しい指導を受けておりますが、その中でJAFA加盟チームで、重大事故の報告が迅速に行われず、後になって報告された事例が複数発生いたしました。当委員会としては、由々しき事態と捉えております。アメリカンフットボール競技では、重大事故が起きたら必ず迅速に報告を行うことを各加盟チームにあらためて徹底させて頂きたいと思っております。
今回の変更は重大事故を迅速に関係者に伝え、その対応にあたること、また事故内容を的確に分類し把握することによって、その傾向を掴み、将来の重大事故減少に向けた施策に役立てることを目的としています。
なお、皆様の「競技団体」におかれましては、所属全チームにこの内容をお伝えいただき、今後はこの新しい手順で、改訂した新たな「重大事故報告書」(添付資料)を使用して、ご連絡、ご報告頂けますよう周知して頂きたく、お願い申し上げます。
敬具
記
1.報告すべき「重大事故」とは
A 頭部外傷 (1)死亡、(2)頭蓋内出血(硬膜下血種など)
B 頚部外傷 (1)死亡、(2)恒久的麻痺、(3)頸椎骨折、(4)一過性四肢麻痺
C 内臓損傷 腎臓、肝臓、脾臓、腸、肺など
D 熱中症 (1)死亡、(2)後遺症、(3) 3日以上入院
E 心停止 (1)死亡、(2)心停止蘇生
F その他 死亡事故あるいは重大な後遺症
2.重大事故の連絡、報告の手順
【手順1】チームから、「所属する競技団体」へ重大事故を報告する。
重大事故が発生した場合、チームは事故発生後、速やかに(当日か、遅くても翌日)に、「所属する競技団体」にその内容を報告し、情報共有と対応を行う。
事前に「所属する競技団体」で重大事故発生時の連絡先をチームに周知しておいてください。
[報告する内容]
・チーム名年齢 (学年)、 ポジション
・現在の状況 (わかれば医師の診断名)
・受傷(発症)時の状況
・医療機関名
・こちらから連絡する場合のチームの窓口の方の連絡先(携帯電話番号、メールアドレス)
【手順2】「チーム」または「所属する競技団体」から、「JAFA事務局」へ重大事故を報告する。
上記[報告する内容]を速やかにJAFA事務局に報告する。
JAFA事務局 電話:03-5843-0482
または事務局員 携帯電話(案内別途)
【手順3】JAFA事務局から関係者にメール連絡をする。
電話を受けた「JAFA事務局」は、直ちに下記のJAFA内の関係者へメール連絡をする。
メール連絡手順
a.JAFA 会長
b.JAFA安全対策担当理事
c.JAFA医・科学委員会 委員長
d.JAFA医・科学委員会 副委員長
e.JAFA専務理事
f.JAFA事務局長
g.JAFA事務局 担当者
※委員長等の指示により、必要に応じ、医・科学委員会及び安全対策全国会議の関連メンバーへの情報共有を行う。
【手順4】「重大事故報告書A」、「重大事故報告書B」 を提出する。
(1)「チーム」は、事故発生後1ヵ月以内に、「No.38 重大事故報告書B (事故内容)」を、「所属の加盟団体」 及び 「JAFA事務局」まで必ず提出する。
(2)チームの「所属の加盟団体」は、毎年2月に開催される「安全対策全国会議」の前月(1月31日)までに、「No.24 重大事故報告書A (件数)」を 「JAFA医・科学委員会」に提出する。
●提出書類はこちらからダウンロードできます。(Word版)
「重大事故報告書A」
「重大事故報告書B」
以上
◇脳振盪防止の施策について
日本協会(JAFA)では、安全対策の観点から脳振盪については、次の施策で防止に努めています。
日本アメリカンフットボール協会の安全対策・脳振盪について
◇JAFAフットボールアカデミー 重大事故予防の情報提供について
JAFAではフットボールアカデミーのページで下記重大事故予防の情報を提供しています
・頭部外傷とその予防
・頸部外傷とその予防
・熱中症とその予防
・脳振盪への対応と予防
◇頭部外傷10か条の提言
日本臨床スポーツ医学会は2001年3月「頭部外傷10箇条の提言」を上梓しましたが この度この内容を改訂し2015年3月、第2版が刊行されました。
この提言と解説はスポーツに関わるコーチや選手、ご家族が、現場で判断・対応される際の手助けになることを目的に書かれています。是非有効にご活用く ださい。 「頭部外傷10か条の提言」はこちらをご覧ください
◇医・科学研究会について
2024年2月:第26回日本アメリカンフットボール医科学研究会について
・日本アメリカンフットボール医科学研究会については、こちらをご覧ください
2023年2月:第25回日本アメリカンフットボール医科学研究会について
・日本アメリカンフットボール医科学研究会については、こちらをご覧ください
2022年2月:第24回日本アメリカンフットボール医科学研究会について
・日本アメリカンフットボール医科学研究会については、こちらをご覧ください
2021年2月:第23回日本アメリカンフットボール医科学研究会について
・日本アメリカンフットボール医科学研究会については、こちらをご覧ください
2020年2月:第23回日本アメリカンフットボール医科学研究会について
・日本アメリカンフットボール医科学研究会については、新型コロナ感染症の影響で中止となりました
2019年2月:第22回日本アメリカンフットボール医科学研究会に ついて
・日本アメリカンフットボール医科学研究会については、こちらをご覧ください
2018年2月:第21回日本アメリカンフットボール医科学研究会に ついて
・日本アメリカンフットボール医科学研究会については、こちらをご覧ください
2016年2月:第19回日本アメリカンフットボール医科学研究会に ついて
・日本アメリカンフットボール医科学研究会については、こちらをご覧ください
2015年2月:第18回日本アメリカンフットボール医科学研究会に ついて
・日本アメリカンフットボール医科学研究会については、こちらをご覧ください
2014年2月:第17回日本アメリカンフットボール医科学研究会に ついて
・日本アメリカンフットボール医科学研究会については、こちらをご覧ください
◇その他
2013年9月:競技 および練習中における脳震盪の扱いについて
・こちらをご覧ください
2013年8月:秋のリーグ戦における熱中症再発防止提言
・こちらをご覧ください
2013年8月:[緊急通達]熱中症予防の徹底について
・こちらをご覧ください
2011年7月:夏の安全対策について
・夏の安全対策については、こちらをご覧ください
※医科学研究会過去アーカイブ
- 第22回 2019年2月24日@兵庫医科大学 プログラム内容 DVD 在庫:10枚
- 第21回 2018年2月18日@日本大学文理学部 プログラム内容 DVD 在庫:3枚
- 第20回 2017年2月19日@兵庫医科大学 プログラム内容 DVD 在庫:4枚
- 第19回 2016年2月21日@日本大学文理学部 プログラム内容 DVD 在庫:4枚
- 第18回2015年2月22日@兵庫医科大学 プログラム内容 DVD 在庫4枚
※販売価格(送料込み):5,000円
〔アーカイブご希望の方お問い合わせ先〕
〒160-0013
東京都新宿区霞ヶ丘町4番2号
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公益社団法人 日本アメリカンフットボール協会
事務局 小林 宏司
TEL:03-5843-0482
mai:h-kobayashi@americanfootball.jp